第6回 議事録
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開催日時:平成17年3月23日(水) 14:00~16:00
開催場所:大森西特別出張所
会議風景
議事次第
- 委員交代に伴う委員紹介
- 座長選出
- 行政からの報告および意見交換
- (1)河川整備計画について
- (2)内川護岸耐震補強工事(新橋上流)の検討結果について
- その他
- <配布資料>
- 会次第
- 内川流域連絡会設置要綱
- 委員名簿(平成17年3月現在)
- 内川河川整備計画説明資料
- 内川河川整備計画(素案)
議事概要
1.委員交代に伴う委員紹介
- 行政委員交代に伴い、新委員の紹介が行われました。
2.座長選出
- 事務局より、第6回内川流域連絡会の座長選出にあたり推薦があり、満場一致で都民委員の伊東繁委員(大森東一丁目町会会長)が選出されました。
3.行政からの報告および意見交換
(1)河川整備計画について
内川河川整備計画(素案)は5月頃から区役所の窓口や東京都の建設事務所、都庁、インターネットなどを用いて広く都民にも公表し、意見を聴取し、また学識経験者を含む専門委員会を設け、その中でも意見を聞く予定である。
その後、都庁内での調整、国との協議を経て、原案を作成し、それをもって大田区長に意見照会をする予定である。
最終的には、今年の夏から秋にかけての策定を目指している。
(2)内川護岸耐震補強工事(新橋上流)の検討結果について
平成16年度で設計が終了したので、平成17年度から着工を開始する。4~5年で、15~20億円程度見込んでいる。平成17年度からは、護岸の老朽化が特に激しい内川橋から新橋の区間で先ず工事を始める。
行政からの上記報告を受けて、意見交換が行われました。
- (都民委員)
- 20年ほど前から内川の問題について議論はあったが、財政危機により空理空論で終わっている。今回の護岸整備は危険箇所を最優先されているが、上流の環境整備の具体策はまだなのか。現状を教えて欲しい。
- (行政委員)
- 限られた予算の中で今優先的にやらなければいけないことは都民の方々の人命と財産を守るということであり、内川については下流部の耐震対策を優先的に実施したい(上流側の環境整備はどうしても優先度を下げざるを得ない)。地元要望が高いところの整備をどのように進めればよいのかについては、今後東京都と大田区で十分な調整・連携を図りつつ、具体的に何をすべきか検討を行っていきたいと考えている。
- (都民委員)
- 防災拠点は開桜小学校だが、多くの町民は川の反対側に住んでおり、落橋した場合の対策をして欲しい。また、耐震対策は両岸とも行うのか。
- (行政委員)
-
大森橋から上流の東海道線までの約1km区間については、事業化に際して、都道、区道、国道のそれぞれの管理者と協議をしつつ、必要であれば架け替えも視野に入れて検討する。ただし、具体的な時期や内容などについて今は明言できない状況であることはご理解いただきたい。
大森橋から河口までの550mの区間については、左右岸ともに耐震対策を行う予定である。平成10年度に環境整備の一環として既に前だし護岸が整備されている河口部を除く全ての区間が対象である。 - (都民委員)
- プロムナード区間の船舶係留や川底の状況を見ると、地元住民が本当に川を大事にしているのか、護岸整備の要求だけが仕事なのかという印象が強い。 市民活動として、川の掃除やカヌークラブ活動は非常に良いことで、他の河川でも参考にしたい。
- (座長)
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住民は何もしていないわけではなく、最大限の努力は払っている。しかし、不法係留船のことを役所で取り上げてもらおうと思っても、これは東京都の管轄、これは区の管轄といって役所は逃げる。
不法係留のボート・カヌーの撤去、河床の浚渫、ゴミや自転車の不法投棄については、早期に役所で対処して欲しい。 - (都民委員)
- 昨年、河口部水門のところで、小学生男子が護岸から転落し死亡した。河川内に転落した際、自力で上がれる場所はあるのか。
- (行政委員)
- 例として、隅田川では200m毎に浮き輪を設置したり、金属製のはしごを設置している。水位が低い時に転落した場合でも、はしごが数メートル毎に設置されていれば事故の危険性も回避できると思う。今回工事ではそのような対策を考えたい。
- (座長)
- 普段からの親御さん達の教育も大切だと思う。
- (都民委員)
- 数年前の町会で、水に触れられる所を数ヶ所つくり、他は河川を埋めて公園にするという案があった。落橋の問題についても、公園になっていれば自由に往来可能と思う。都や区では、水辺は全て見えるように計画をしているのか。
- (行政委員)
- 内川上流部は、河川を埋め立て下水道化された。23区内の14河川で昭和25年、戦後復興期の下水道整備の一環として川に蓋をした。しかし、20年ほど前から河川は地域の貴重な自然空間とされ、蓋かけを見直してきた。また、内川は豪雨時の東海道線からの出水があり、洪水の一部を負担するため、洪水の流れる道の確保は必要である。なんとか工夫して水は見えるようにしたい。
- (都民委員)
- 昨年の台風21号の時に満潮と重なり、新橋南側の少し低い箇所で浸水の危険があり、緊急に土嚢を積んだ。そういう危険箇所を緊急的に対処して欲しい。本来は海に最も近い所から対策を行うのではないか。
- (行政委員)
- 確かに河口から河川工事を行うのが原則である。しかし、耐震事業における事前調査を行った結果、下流の護岸高はある程度高さが確保されており、新橋から内川橋間が一番危険な箇所であった。指摘箇所の危険性は把握しており、将来的には護岸整備の予定はある。ただし、それまでは区と調整して水防対策と同時に応急対策の検討を行いたい。
- (都民委員)
- 前回連絡会で、環境護岸整備の際は石を組んでその隙間にカニなどの生物が入ると説明があったが、どうなのか。
- (行政委員)
- 下流側の環境護岸はブロック積みなので隙間があり、生物が裏込石の間を行き来できる生態系に優しい形で作った。ブロック積みの場合、緩勾配で作らないと石を積み上げられない。従って、河川幅の狭い内川橋付近ではV字型河川となり、洪水時流量18m3/sを流せなくなる。
- (都民委員)
- 内川橋付近に係留しているカヌーや船は区で撤去して欲しいが、市民活動等を考えると、河口部などの幅広い所に係留施設を整備して欲しい。
- (行政委員)
- 現在係留されている船が全てきちんとした手続きを行っているものではなく、今後、きちんとした係留船の対策は必要だと思う。その一つとして、係留施設の設置も視野に入れながら、大田区と連携を図りつつ対策を行っていきたい。この問題は河川部指導調整課が担当しており、今後適正な対策を行いたい。
- (行政委員)
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区では、河口部の「ふるさとの浜辺」埋立工事が終了し来年度から公園造成が開始されるが、内川の整備ができないとそれが生きない。ネットワーク全体として内川と埋立地を相互に考え、都と区で連携を取り努力したい。
カヌー、船の係留については区が許可を出しており、責任を感じている。東京都と改めて連携をして整備していかなければいけないと思っている。また、大田北地域行政センター内の名所である内川を再活性化すべく、今後とも努力していきたい。
4.閉会
事務局から、河川整備計画(素案)に関する意見を中心に内川に関連するご意見・ご要望を受け付ける旨の連絡があり、閉会となりました。
記事ID:017-001-20240710-001972