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交通安全対策と渋滞の緩和

交通安全施設の整備

 交通事故の防止や歩行者等の安全確保のため、歩道の整備や道路のバリアフリー化、道路標識の整備などを行っています。

歩道の整備

 歩道は、歩行者の安全確保や、植栽等による良好な都市景観の形成、ライフラインの収容空間の確保など、多様な機能を有する重要な施設です。このため、歩道が無い又は狭い箇所において、車いすがすれ違うことのできる、幅員2m以上の歩道の設置を行っています。

  • 整備前
  • 整備後

大久保通り(中野区紅葉山)

道路のバリアフリー化

(1)道路のバリアフリー化

 高齢者や障害者等、誰もが安全で快適に通行できる歩行空間を確保するために、歩道の段差解消、勾配の改善、視覚障害者誘導用ブロックの設置などの道路のバリアフリー化に取り組んでいます。
 これまで、駅や官公庁、福祉施設などの生活関連施設を結ぶ都道のバリアフリー化を推進してきました。
 現在は、平成28年3月に策定した「東京都道路バリアフリー推進計画」に基づき、都道のバリアフリー化を進めています。
 さらに、道路のバリアフリー化を東京2020大会のレガシーとして次世代に引き継ぐため、主要な駅と公共施設、福祉施設などを結ぶ特定道路において、国や区市等と連携した面的なバリアフリー化を推進しています。
 また、障害者や高齢者をはじめとする全ての道路利用者が使いやすい道路となるよう障害者団体等と意見交換を行いながら、モデル事業路線でのバリアフリー化整備に取り組んでいます。

(2)既設道路橋のバリアフリー化

 河川や鉄道などを跨ぐ既設の道路橋の中には、地形的な制約などから、歩道に階段や、急勾配のスロープまたは非常に長いスロープがあり、車いす使用者やベビーカー、高齢者等の利用が困難な状況となっています。
 このたび、こうした状況を効果的、効率的に改善するため、募集させていただいた都民の皆様のご意見を踏まえ、「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」を策定しました。
 今後は、本方針に基づき、既設道路橋のバリアフリー化を進め、誰もが利用しやすい、質の高い道路空間の創出を一層推進してまいります。

1 整備方針の内容
2 意見募集の結果

お寄せいただいた主なご意見と東京都の考え方 【PDF:0.3MB】

※ いただいたご意見を参考に、内容・表現の精査等も踏まえ、方針(案)から数値や文章を一部修正しています。

バリアフリーの整備事例 視覚障害者誘導用ブロックの設置 保車道段差の解消 勾配の改善
道路のバリアフリー化整備イメージ図

自転車通行空間の整備

 自転車は、通勤・通学や買物など広く都民に利用される身近で重要な交通手段であり、健康増進や環境意識の高まりなどを背景に、その利用ニーズが増加しています。
 一方で、令和3年度の都内全ての交通事故に占める自転車関連事故の割合は4割を超え、全国と比べて高い状況になっています。
 このため、都内において誰もが安全で快適に自転車を利用できる環境の創出が重要となっており、都は、「東京都自転車通行空間整備推進計画」(令和3年5月)に基づき、通行空間の整備に取り組んでいます。
 整備にあたっては、車道を活用した自転車レーンなど、地域の道路事情に応じた整備形態により進めています。

  • 自転車レーン
    (普通自転車専用通行帯)
    明治通り(渋谷区)
  • 車道混在
    (自転車ナビマーク・自転車ナビライン)
    六本木通り(千代田区)

道路標識の整備

 道路標識は、道路利用者の安全と円滑な移動を確保するために欠くことのできない重要な道路施設です。都では誰もが安全で快適に通行できるよう、ピクトグラムや路線番号の追加、標識類の整理、視認性の向上など、わかりやすい道路標識の整備に取り組んでいます。
 また、観光情報とバリアフリー情報を掲載した歩行者用案内標識(地図標識)の整備を産業労働局と合同で進めています。

ピクトグラムの追加 路線番号の追加
道路標識整備のイメージ

未就学児が日常的に集団で移動する経路等の交通安全対策

 「未就学児が日常的に集団で移動する経路等の交通安全の確保について」(国土交通省通知)に基づき、道路管理者は幼稚園・保育所・認定こども園等を所管又は担当する機関、交通管理者と連携して、緊急安全点検を実施しました。
 この緊急安全点検結果を踏まえ、引き続き、交通安全確保に向けた取組を推進していきます。

渋滞対策

交差点すいすいプラン

 道路幅員の狭い片側一車線の交差点において、右折待ち車両によって発生する渋滞を緩和するため、交差点直近の用地を取得し右折車線等を整備する「第3次交差点すいすいプラン( 平成27 年3月策定)」を進めています。
 本プランは多摩地域を中心に進めており、対策を実施した交差点では通過時間の短縮などが図られ、交差点付近の歩道をあわせて整備することで、歩行者の安全も確保されます。

  • 改良前
    (交差点通過時間:15分)
  • 改良後
    (交差点通過時間:2分)
秋川街道(上川橋交差点)

既存ストックの有効活用による渋滞対策

 都内の慢性的な渋滞解消に向けて、道路ネットワークの整備が不可欠ですが、即効性の観点から、既存の道路空間を活用した渋滞対策を進めています。関係各局及び警視庁や国土交通省とも連携して、右折レーンの延伸や区画線の変更による道路施設の改善、荷さばき対策、ITS 技術(高度道路交通システム)の活用など、現地の特性に適したハード・ソフト対策を組み合わせて、交通流の円滑化を図っています。

駐車場の運営

 都は、道路の効用を保持し、円滑な道路交通を確保するため、八重洲・昭和通りの地下駐車場など6ヶ所(1,245 台)の都営駐車場を運営し、路上駐車対策に寄与しています。
 また、6ヶ所全ての駐車場に指定管理者制度を導入するなど、利用者サービスの向上等の工夫を図っています。

事業別に見る