第5回(討議会)議事録
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開催日時 平成20年8月27日(水)14:00~16:30
開催場所 東京都江東治水事務所(東京都第五建設事務所合同庁舎1階会議室)
平成20年8月27日(水)に第5回隅田川(白鬚橋上流)流域連絡会(討議会)が行われました。
都民委員9名、行政委員10名、臨時委員1名が出席し、隅田川(白鬚東地区)の現況と修正整備提案箇所の整備基本構想に関する意見交換が行われました。
議事概要
行政委員の変更について
事務局より行政委員の異動に伴う変更についての説明が行われ、了承が得られました。
隅田川(白鬚東地区)現況報告(第五建設事務所・首都高速道路(株))
第五建設事務所及び首都高速道路(株)より白鬚東地区の現況報告が行われました。
主な内容は以下のとおりです。
- 第五建設事務所からの報告
- 今年の8月時点における白鬚東地区のホームレスの仮小屋数は今年の1月時点の215戸から64戸減少し、151戸となっています。
- 先週にも1戸、説得に応じた方がいたので、1戸減の150戸となっています。
- 首都高速道路(株)からの報告
- 6号線の堤通りの出入口付近における仮小屋数は鐘淵中学校周辺に5名、水神大橋上流部に6名、下流部に7名、計18名いる状態です。
- ホームレスの方々には出て行くようにとの働きかけは行っていますが、地域生活移行支援事業のように住む場所等の受け皿づくり的なことが出来ないこともあり、依然残っています。
修景整備提案箇所の整備基本構想について
修景整備提案箇所の整備基本構想について
事務局より前回の現地視察に対するアンケートの集計結果を基に作成した、修景整備提案箇所の整備基本構想及び整備項目について説明が行われました。
修景整備提案箇所の整備基本構想及び整備項目は以下のとおりです。
整備基本事項
- テラス幅は7.5m
- 通行路は3.0m以上確保
- テラスの高さは最高A.P3.0m
- 植栽は低木とし、防潮堤寄りに配置
- 高さ90cmの転落防止柵、救命施設、舗装は流されず滑りにくい構造
- 水際部はコンクリート
- 管理用通路の高さは現状維持
- 新設堤防の高さは現存の防潮堤の高さと同程度(背後地の住民の方々への配慮)
- ※黒字は全地区共通項目
- ※赤字は新田橋~新神谷橋左岸地区に限る項目
- ※青字は千住桜木二丁目地区に限る項目
[1]神谷三丁目・神谷三丁目南地区(修景テラス型)
- 景観に配慮した転落防止柵の設置
- 通路の蛇行とブロック舗装設置
- 腰掛、中・低木の植栽
- 緑化等による壁面の修景
- アクセスの確保
[2]新田橋~新神谷橋左岸地区(環境教育利用型)
- 自然観察用散策路(ウッドデッキ等)
- 自然観察場所の整備
- 砂洲を生かした整備
- 緑化等による壁面の修景
- 低木・中木の植栽
- 休憩場所(ベンチ等)の設置
- アクセス箇所の確保(水辺に近づけられる階段の設置)
- 総合案内板の設置
- 水生植物の植栽
- 水を引き込む整備
[3]千住桜木二丁目地区(環境教育利用型)
- 周辺の景観と調和するような整備
- 水生植物の植栽
- 水辺に近づけられる階段の設置
- 自然観察場所の整備
- 休憩場所(ベンチ等)
(見晴らしのある休憩場所) - 総合案内板の設置
- アクセス箇所の確保
- 散策路(堤防坂路・階段)
- 自然的なワンド整備(ビオトープ的)
- 水の循環が可能な構造の整備
- 引堤方式による入り江の整備
- テラス歩行の連続性
- 堤防面への低木植栽
[4]白鬚東地区(修景テラス型)の整備課題
- 植栽帯の工夫
- 芝生・ツタ類を取り入れた緑化
- 腰掛の設置
- 蛇行した通行路の整備
- 堤防へのアクセスとしての階段等の追加
感想及び意見(質疑応答)
隅田川(白鬚東地区)現況報告に関して以下のような意見が出されました。
(意見)白鬚東地区の公園・団地は災害時の広域避難場所となっています。現時点ではテラスへのアクセスが不十分であり、災害時においては水運(河川利用)が非常に重要になると思います。そのような点から関係部署との連携を図って欲しい。また、ホームレス問題については地域生活移行支援事業を継続して行えないのでしょうか。
(東京都)地域生活移行支援事業は、ホームレスの方々がアパートに移るのに効果が大きかったと思っておりますが、事業期間が終了してしまいました。現在は区の福祉部署との連携を図って移転、自立を勧めています。
(意見)スーパー堤防整備が完了した区間は防災上の拠点となる場所だと思います。停泊場とまでは言いませんが、その点についても連携を図り取り組んでもらいたい。
(東京都)スーパー堤防区間以外に50箇所強の防災船着場の整備を行っており、東京都の整備箇所はほぼ完了しています。スーパー堤防区間は正に防災拠点となるので、ご意見を勘案しながら、都市整備との連携を図りたいと思います。
○修景整備提案箇所の整備基本構想に関して以下のような意見が出されました。
(意見)テラスの幅(7.5m)と高さ(A.P3.0m)は一律で全部決まっているのでしょうか。
(東京都)テラス幅は一律ではなく、水を流す能力を考慮して常磐線を境に上流側では7.5m、下流側で9.5mとなっています。現存する防潮堤の耐震性を向上させるために根固め(テラス部分)を行っています。このことにより、計画断面を踏まえた河床の掘削分や流下能力を考慮した上で割り出した高さがA.P3.0mという上限になります。
- 事務局では、今後も委員の皆様のご要望を伺いながら、説明と意見交換を進めていきたいと考えております。次回は、10月下旬から11月上旬に実施する予定です。