中川・綾瀬川圏域

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中川・綾瀬川圏域の概要

中川・綾瀬川圏域は、埼玉県東部、東京都東部及び茨城県の一部を含み、利根川、江戸川、荒川に囲まれた流域面積987km2の低平な流域です。この流域の河川のうち東京都が管理しているのは、中川、綾瀬川、大場川、伝右川、垳川、毛長川の一部及び旧江戸川、新川、新中川の9河川です。
 
中川・綾瀬川圏域河川整備計画(東京都管理区間)対象河川位置図
中川・綾瀬川圏域概要図

東部低地帯の概要

 明治以降、産業の発展に伴って地下水の汲みあげが盛んに行われ地盤沈下した結果、高潮や大地震などの自然災害に対する危険性が高い地域となっています。

低地河川の整備
東部低地帯位置図

過去の水害

過去の主な被害
・大正6年 暴風雨
・昭和24年8月9月 キティ台風
・昭和33年9月 狩野川台風


中川・綾瀬川圏域(東京都管理区間)における過去の主な水害記録(床下浸水50棟以上)
年月日 災害種類 総雨量
(mm)
時間最大雨量
(mm)
観測所名 浸水面積
(ha)
床下浸水
家屋(棟)
床上浸水
家屋(棟)
浸水家屋数
(棟)
S22.9.13~15 カスリーン台風 167 35 大手町 11,432 45,167 80,041 125,208
S24.8.31-9.1 キティ台風 65 13 大手町 9,201 64,127 73,751 137,878
S33.9.22~27 狩野川台風 444 76 大手町 21,103 340,404 123,626 464,030
S49.6.9 集中豪雨 47.5 38.0 葛飾 117.4 1,777 10 1,787
S50.7.4 集中豪雨 104.5 19.0 葛飾 64.1 431 0 431
S50.10.5 台風13号 69.5 28.0 葛飾 26.5 125 0 125
S50.11.7 集中豪雨 73.0 15.0 葛飾 305.2 804 49 853
S51.8.27 集中豪雨 45.0※※ 29.5 葛飾 0.8 56 0 56
S51.9.9 台風17号 37.5※※ 14.0 葛飾 13.0 568 0 568
S52.8.17~19 集中豪雨 148.0 17.0 葛飾 2.2 102 2 104
S53.4.6 集中豪雨 36.5 17.5 葛飾 34.4 1,921 57 1,978
S54.3.24 集中豪雨 44.0 24.0 足立 30.8 628 5 633
S54.5.8 集中豪雨 40.0 19.0 足立 9.2 158 4 162
S54.10.19 台風20号 113.5 25.0 葛飾 97.9 1,089 67 1,156
S56.7.22 集中豪雨 68.0 45.0 足立 9.2 297 2 299
S56.10.22 台風24号 204.0 51.0 葛飾 1,197.5 22,850 3,221 26,071
S57.6.20 集中豪雨 153.7 640 4 644
S57.9.12 台風18号 159.5 22.5 葛飾 369.8 4,905 285 5,190
S57.11.30 集中豪雨 68.5 48.0 足立 326.4 2,153 20 2,173
S58.6.10 集中豪雨 49.5 49.5 葛飾 267.6 3,679 100 3,779
S58.9.1 集中豪雨 75.9 183 4 187
S61.8.4 台風10号 263.0 58.0 花畑 6.7 999 74 1,073
S61.9.8~9.9 集中豪雨 53.0 43.0 今井 0.8 124 6 130
H3.9.18~20 台風18号 203.0 47.0 葛飾 112.0 1,210 222 1,432
H5.6.21 集中豪雨 52.0 52.0 新小岩 31.5 354 234 588
H5.8.27 台風11号 258.0 76.0 葛飾 101.4 676 800 1,476
H6.9.2 集中豪雨 131.0 128.0 柴又 0.1 51 7 58
雨量は流域内の観測所中最も時間最大雨量の多い地点のデータ
※印は東京都全域のデータ(雨量は東京管区気象台)
※※印は日雨量
キティ台風浸水状況

過去の水害に関する詳細は以下をご参照ください。
過去の水害記録~浸水実績図~

整備目標・内容

 東京の東部低地河川は、様々な機能が集中する世界都市“東京”を支える基盤として、高潮、洪水などの災害時において都民の生命や財産などを守る大きな役割を担っています。

洪水対策

 中川・綾瀬川流域は暫定計画に対する整備が進められており、年超過確率1/10(48時間あたり217mm)規模の降雨に対応することを目標にしています。計画規模の洪水を安全に流下させるため、河床掘削等の河川改修を実施します。
 
計画流量配分図

高潮対策

 高潮による災害の発生の防止及び軽減に対しては、昭和34年の伊勢湾台風と同規模の台風が、東京湾及び主要河川に対して最大の被害をもたらすコースを進んだときに発生する高潮(A.P.+5.1m)に対して、安全であることを目標としています。
 中川・綾瀬川圏域の中川、旧江戸川、綾瀬川などについては水門も含め概成しています。
 
(例)中川標準断面図

地震水害対策

 将来にわたって考えられる最大級の強さをもつ地震に対して、防潮堤や水門等が安全であることを目標としています。
 なお、想定津波高より計画高潮位が高いため、津波に対する堤防のさらなるかさ上げ等の対策は行いません。
耐震対策整備例(中川)
堤防の耐震対策イメージ図

スーパー堤防等整備

 河川沿いをうるおいのある水辺環境にし、地震に対して安全性が大きく向上するスーパー堤防及び緩傾斜型堤防の整備を進めています。
スーパー堤防整備例(奥戸地区)
スーパー堤防整備例(小菅一丁目地区)

整備状況

 河川事業計画区間は下図の通りです。
耐震対策事業計画図(令和3年12月現在)
スーパー堤防・緩傾斜型堤防事業計画図(令和3年12月現在)

河川整備計画

 中川・綾瀬川圏域における整備の現状や詳細については、河川整備計画をご参照ください。
河川整備計画

お問い合わせ

東京都 建設局 河川部 計画課 低地対策担当
電話:03-5320-5413
記事ID:017-001-20240710-001797