神田川上流懇談会議事録(第6回)
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開催日時 平成16年11月4日(木)13:15~17:30
開催場所 妙正寺川現場調査(高田馬場分水路から妙正寺池まで)・東京都第三建設事務所
去る平成16年11月4日(木)の午後1時15分より、妙正寺川の現場調査(高田馬場分水路から妙正寺池まで)を行い、その後意見交換会が行われました。
当日は、中野区役所前に集合し、担当職員の説明を受けながら、高田馬場分水路から妙正寺池までの主要な箇所を歩いて調査しました。
今回の現場調査により、当懇談会の対象区間である神田川(井の頭公園から江戸川橋)と善福寺川、そして妙正寺川を調査した事になります。
第6回「神田川上流懇談会」(現場調査)行程表
開催日時 平成16年11月4日(木)
- [1]中野区役所前(13:15~13:20)事務局
- [2]高田馬場分水路(13:40~14:00)事務局
- [3]四村橋(14:10)事務局・新宿区
(妙正寺川第一・第二調節池等) - [4]江古田川合流点(14:50~14:55)事務局・中野区
- [5]妙正寺池(15:15~15:40)事務局・杉並区
- [6]東京都第三建設事務所(16:00~17:30)意見交換会等
現場調査行程
現場調査中に担当職員から、主要施設に関する説明がありました。
- 高田馬場分水路
高田馬場分水路は2連の幅6.65メートル、高さ6.6メートルのボックスで構成されており、毎秒330トンの流量を流せる大きさで整備されています。現在は上流の護岸整備が完了していないので、最大で毎秒160トンの流量が流れています。 - 妙正寺川第一・第二調節池
第一調節池は掘込式の多目的施設であり、常時は公園や住宅として利用されています。また、第二調節池は地下式で、上部貯留と下部貯留の2段階で貯留する仕組みになっています。
第一・第二調節池の最大貯留量は合せて約13万トンで、さらに下流にある上高田調節池と落合調節池とを合わせると、妙正寺川池群として約34万トンの貯留機能があります。妙正寺川はこれらの施設によって、下流の治水安全度が向上し、上流側の河道拡幅による河川改修の施工が可能になりました。 - 江古田川合流点
江古田川合流点では、多様な生態系を育む川にする取り組みの一環として、川底に魚巣を設けています。
現場調査に関して主に次のようなご質問やご意見、感想がありました。
- 哲学堂公園辺りの石垣から湧水がしみ出していて、地下水が出ている事に一安心しました。
- 神田川水系の水を増やすために、または、枯らさないためには、上流域である武蔵野市や、さらに上流の広域的な地域の方々の協力を得る事が必要だと思っています。そういう意味でも、建設局は都全域を扱っている訳ですから、是非、上流域を含めた雨水の地下浸透等の問題についても構想計画で強調して頂きたい。
意見交換会の中で、都民委員からのご質問やご意見、行政委員の説明などを紹介します。
(ご質問)
河川法に基づいて策定される河川整備計画は、再生構想検討会のような組織を立ち上げるのでしょうか。
原案は、東京都で策定しますが、策定するプロセスには、地域の方々のご意見を聞く事と、学識経験者の意見を聞くという2つの規定があります。
また、地域の方々からのご意見を頂戴する局面としては、当上流懇談会、下流で設置している日本橋川・亀島川流域連絡会を一つのパートとして考えております。流域連絡会・流域懇談会の対象流域外の方々については何らかの形でご意見を聞くような場を設けたいと考えております。また、多くの方々の意見を聞く場として東京都の事務所に閲覧する場を設ける、インターネットで意見を募集するという事も考えております。
河川整備計画では、下水道施設との関係はどうなっているのでしょうか。
河川整備計画は、河川管理者が策定しなければならないと位置付けられています。当然、下水道局或いは他の部局と調整しながら行いますが、下水道局の施設整備計画までは、具体的に盛り込む事ができません。下水道局は下水道事業者として下水道法に基づいて、計画を策定しなければならず、河川は下水の受け皿としてどうするか、どのように河川を整備していくのかを策定するのが、河川整備計画となります。
(ご意見)
- 河川整備計画のプランに、是非とも水質をどうするかという事を一つのポイントとして位置付けて欲しいと思います。
- 再生構想の中で、基本理念として表現されている水質の項目に、「アユに棲める多様な生態系を育む水の流れを確保する」というのがあります が、そのような水質をどう実現させるかという手段を、これから策定する河川整備計画に反映させて頂きたいと思います。