神田川上流懇談会議事録 第4回(通算35回)
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開催日時 平成28年7月13日(水)10:00~11:30
開催場所 善福寺川取水施設会議室
平成28年7月13日(水)午前10時より、善福寺川取水施設において第5期5回目の神田川上流懇談会が開催されました。当日は、行政委員の異動に伴う変更、神田川上流懇談会ニュース(第35号)の確認依頼、平成28年度の事業予定及び神田川現場見学会の報告があり、都民委員と行政委員による活発な意見交換が行われました。
■各箇所における現地視察の説明要旨は以下の通りです。
[1]善福寺川整備工事(その103-2)
工事期間は平成27年10月から平成29年5月までの予定です。
[2]和田堀第六号調節池
調節池底部には、野球場が2面整備されています。
■視察後に善福寺川取水施設会議室で開催された第4回神田川上流懇談会で情報提供された内容は以下の通りです。
[1]総合治水対策(概要)について
[2]神田川現場見学会(案)について
■都民委員からのご質問やご意見及び行政委員の説明などを紹介します。(順不同)
[1]平成28年度の事業予定、広域調節池、神田川の今後の整備について
神田川の整備計画で時間当たり75ミリ対応を目指すということですが、全域に対してでしょうか。また、75ミリ対応を全域で考えたときに整備率は何パーセントくらいでしょうか。
神田川流域全体で75ミリを目指すことで、局地的で短時間の豪雨であれば、100ミリ規模の豪雨にも対応可能と考えています。75ミリのうち50ミリは河道で対応することとし、整備率は都内全域で7~8割程度となっています。75ミリ対応はこれからという状況です。
湧水がどのくらい出ているのか、工事ではどのように対応して川に戻しているかなどを広くアピールする仕組みを検討してほしい。
現場でも湧水調査をしていますので、対応したいと思います。
護岸工事は50ミリ対応をしているとのことですが、津波に対してはどうか。
神田川下流の護岸高の状況は、高潮の高さになっており、想定する津波の高さよりも高い護岸整備をしていますので安全だと思います。
降雨を単に50ミリという表現だけではなく、単位面積に単位時間当たりの降水量を掛けた、降水量で表現すると、もっと分かりやすいと思いますが。
河川整備計画の中では河川の計画流量を載せてあり何橋から何橋までは、流量何トンというのが出ています。
調節池の寿命となかよし広場の調節池の1年間の維持費用を教えてほしい。また、両脇に家が迫っていますが、この護岸の耐震度はどれくらいですか。
コンクリート構造物の寿命は、一般的に50年と言われますが、調節池は定期的に補修をして、100年以上を目標に考えています。維持費用は、具体的には積み上げていませんが、取水時の清掃費、ポンプの動作費用等になります。また神田川の護岸についてはレベル1の耐震基準(関東大震災程度の規模)で整備しています。
75ミリ対応で公園内に調節池を作るというプランがありますが、緑地の保全はどうするのですか?
一つは、善福寺川調節池のように地下に作って上部に緑を確保する方法。もう一つは、池の底部に緑地を作って普段は緑地の公園として利用し、雨が降ったときだけ水が入るという構造を考えています。
75ミリ対応として、透水性舗装を挙げていますが、透水性にする基準は、東京都ではまだないのですか?
都は、基本的に歩道部分が全て透水性舗装されています。車道は、排水性舗装を使うことがメインになります。 豊島区でも交通量の違いで、車道でも透水性舗装を使っている場所もあります。路床の下が崩れてしまうので、水が出やすい地域では使わないようにしています。
神田川広域調節池ですが、目黒川のほうまで延長することはないのですか。
過去に東京湾までという構想もありましたが、現時点で東京湾までつなぐ構想はありません。
透水舗装性の効果はどれくらいか?
一般の道路の舗装と同様に10年くらいの耐久性があり、目詰まりについては、清掃しながら維持をしていきます。
河川の中の生態系に対して配慮されているか聞きたい。また、最近千川から砂が流れてきていて、善福寺川の上流の部分が浅くなってきていると思えますが。
生態系への配慮として近年の施工は出来る限り土の川底を残すように整備しています。また、善福寺川の上流について最新のデータを見る限り、逆に下がる傾向にあると思えます。引き続き調査を行っていきます。
75ミリ対応について民間に協力を求めていかないのですか?
民間の協力は二つ方法があると思います。一つは75ミリのうち10ミリ分相当を民間の貯留、浸透で対策を進めること。もう一つは、調整池などを民間の土地に作ることなどです。
[2]神田川現場見学会について
集合場所は、駅から徒歩何分くらいかかりますか。
駅から6、7分です。また、三建の公有車を1台、並走して、足が痛くなったり気分が悪くなった方がいれば、車に乗って拠点で合流することも考えています。
距離があるのでルートの途中から参加することや途中で解散することも考えておいたほうがいいと思う。
そのように考えます。
・河川部から河川整備計画について、説明がありました。
・加藤委員から中野区の地域ニュースで、桃園川緑道のことを記事にしたと報告がありました。
・神田川ネットワークの前田委員から井の頭池で湧水調査の報告がありました。
・みどりの善福寺川を愛でる会の重久委員から、次回の懇談会後に同じ場所で、雨水社会の問題について勉強会を行うとの案内がありました。
■次回は、平成28年11月に開催を予定しています。