神田川上流懇談会議事録 第2回(通算33回)

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開催日時 平成27年7月9日(木)10:00~11:30
開催場所 善福寺川取水施設会議室


 平成27年7月9日(木)の午前10時より、善福寺川取水施設において第5期2回目の神田川上流懇談会が開催されました。
 当日は、行政委員の異動に伴う変更、神田川上流懇談会ニュース(第三十二号)、「平成二十七年度の事業予定」、「神田川の水防情報の提供について」の報告があり、都民委員と行政委員による活発な意見交換が行われました。

■はじめに、「平成27年度の事業予定」について、事務局より説明がありました。

神田川の中流部については、柳橋の上下流、約60メートルを施工していきます。上流部については栄泉橋上下流約120メートルの工事を行います。緑化工事については、杉並区の上流端、緑橋からみすぎ橋の区間、約60メートルの緑化を行います。
 善福寺川については、八幡橋の下流まで護岸ができており、ここから約100メートルを工事する予定です。善福寺川調節池は、今年度、連絡函渠工 事、西園橋のPC桁の架設と機械設備棟の建築工事、スクリーンの設置工事を予定しています。その他、ポンプ設備、換気設備、本体の中にある電動開閉扉、監 視制御設備、電気設備といった関連設備工事を予定しています。
 妙正寺川については、鷺宮調節池を設置し、上流の整 備に入っており、鋼管杭を使ったタイプと、U字型のコンクリで護岸をつくるタイプの2断面で考えています。今年度は、オリーブ橋から下流の約240メートルを工事していきます。
 都では、平成24年11月に、中小河川における新たな整備目標として区部で時間最大75ミリメートルの降雨に対応できるように整備水準を引き上 げる方針を立てました。今後、時間50ミリメートルを超える降雨については新たな調節池を整備することで対応していくことになります。広域調節池の設計に ついては、環状七号線地下調節池と白子川地下調節池を連結するトンネル構造の新しい調節池を整備することで、流域をまたいで広域の調節池を整備するという 計画になっています。昨年度に基本設計を、今年度は、詳細設計を行う予定です。平成28年度に着工、事業完成を平成37年度の目標にしています。
平成27年度の主な河川工事予定箇所図

■続いて、「神田川の水防情報の提供」について、事務局より以下の説明がありました。

 神田川に限らず都では、水防情報の提供として、[1]雨量、河川の水位、[2]洪水予報、水位周知河川における氾濫危険情報、[3]基準点の河川映像、[4]土砂災害警戒情報の主な4点について、東京都建設局のホームページ中の「東京都水防災総合情報システム」で公表しています。
 神田川は洪水予報河川に指定されており、浸水の恐れが高まった場合には氾濫危険情報が発表されます。また、妙正寺川と善福寺川は「水位周知河川」に指定されており、決められた水位に達すると、氾濫危険情報を発表することになります。
 突発的な雨天時に避難することを含めて有効な情報だと思うので、活用していただければと思います。
東京都水防災総合情報システムのイメージ

都民委員からのご質問やご意見及び行政委員の説明などを紹介します。(順不同)

水防情報に市民が投稿した情報も付け加えると情報がより充実するのではないでしょうか? 投稿された情報を精査しなければならないので、可能性はあるが、難しいと思います。

杉並区の水位情報は10ヵ所前後があると思うが、水位測定箇所は、妙正寺川、善福寺川、神田川に何ヵ所ずつあるのでしょうか。

 都で行っている水位の測定は、神田川で5ヵ所、善福寺川で1ヵ所、妙正寺川で4ヵ所です。そのほか各区でもそれぞれ水位や雨量は公開していると思います。現状では連携した情報公開にはなっていませんが、今後は実施していく方向で検討していくと聞いています。

神田川の水位の測定箇所は5ヵ所とあったのですが、妙正寺川との合流点から下はないように見受けます。環七地下調節池ができてからは、水位は一応下がっていますが、まだまだ心配ということで、住民としては情報を知りたい。合流点から下の情報も分かるようにして欲しい。

 

 神田川では、善福寺川合流点から妙正寺川合流点までの区間に都の水位計を設置していないため、ホームページによる水位情報の提供はされていないのが現状です。
 杉並区では、神田川・善福寺川の合流後の中野富士見町駅付近に水位計を設置しており、そこの水位を杉並区のホームページに公開しています。
このような区の情報も活用していただきたい。

 緑化工事についてですが、市民の意見を採り入れながら進めていくような機会はないのか。難しいだろうとは思うが、ぜひ流域に行って、なるべく多くの意見を採り入れることを積極的にお願いしたいと思う。

 緑化については、基本的にこちらでつくった案を地元に提示することになると思います。自治会の中だけなので、できることは少なく、なかなか意見を採り入れながらというのは難しいと考えていますが、できるだけ地元の意見を取り入れるように検討します。

夕やけ橋から下の100メートルまでの区間においては、草刈りは行わないでほしい。ほかの区間に関しては通常の草刈りで、また調整させていただければと思う。

 その区間については、状況を見ながら相談させていただければと思います。その他の区間については、生育状況を見ながら今後実施するかどうかを判断していただければと思います。

井の頭公園開園百周年にむけていろいろなイベントが募集されているが、神田川の源流である井の頭池から河口まで約25キロメートルを歩くことを、これらのイベントと別にできればと思っているがどうか?

 それについては、今後の上流懇談会で行うのか、また別で行うのかということがあると思いますので、提案として伺っておきます。

懇談会の様子

■都民委員・行政委員からの報告
武蔵野市から水環境連続講座「水の学校」の参加者募集と昨年度の「水の学校」の内容ついて、新宿区より戸塚地域センターに設置されている神田川親水テラスが開放されるという案内がありました。
また、神田川ネットの藤原委員より、全国一斉の水質調査の結果報告、加藤委員より「善福蛙アクション」の案内、三鷹市の前田委員より、「神田川の生き物を調べよう!」の結果報告がありました。
 

■次回は、平成27年11月に開催を予定しています。

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