神田川上流懇談会議事録 第1回(通算32回)

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 開催日時 平成27年3月9日(月)14:00~16:00
開催場所 善福寺川取水施設会議室

 平成27年3月9日(月)の午後2時より、第5期1回目の神田川上流懇談会が開催されました。今回は、座長等の選出、懇談会の設置要綱等の確認、都民委員・行政委員からの情報提供の後、活発な意見交換が行われました。

 懇談会の模様は以下の通りです。

[1] 東京都第三建設事務所の東野所長・挨拶

 開会にあたり、東京都第三建設事務所の東野所長が、「私は平成17年7月から2年ばかり、工事第二課長としてこの会にお世話になった経緯もございます。この間、平成17年9月には大水害がございました。災害を克服していく事は誠に重要な事ですが、一方自然を感じる事が出来る川にしていく事も重要です。防災と自然との共存は、難しい面もありますが、皆さんと一緒に学びながら、貴重な意見を頂きながら、神田川水系の河川を少しでも良くしていきたいと思いますので、宜しくお願いします。」と挨拶しました。

東野第三建設事務所長の冒頭挨拶

[2] 委員の自己紹介、座長・副座長の選出、設置要綱・運営要領の提案と了承

 はじめに、各委員の自己紹介を、都民委員、行政委員の順に行った後、座長と副座長を選出しました。座長には東京都第三建設事務所工事第二課長の高橋委員、副座長には都民委員から重久委員が選ばれました。
次に、当懇談会の設置要綱及び、運営要領について提案があり、了承されました。

[3] 「第三建設事務所の事業」

 続いて、事務局から「第三建設事務所の事業」について説明がありました。
パンフレットにより、三建の管轄区域、事業、組織の大まかな概要説明の後、管轄しているのが4河川で、その管轄延長が約40kmである事、および代表的な河川整備工事として、「善福寺川調節池工事」、「神田川整備工事(新橋~寿橋)」、「神田川・環状七号線地下調節池」についての説明がありました。

[4] 「上流懇談会の活動計画(案)」

 次に、事務局から「上流懇談会の活動計画(案)」の説明がありました。
本日の第1回から、第6回(第五期最終)までの、各回の開催月と、活動計画の概要を、事務局案として説明がありました。

[5] 「都民委員・行政委員からの報告等」

 最後に、「都民委員・行政委員からの報告等」として、建設局河川部より、「神田川流域河川整備計画の変更について」の説明がありました。
 「神田川流域河川整備計画」策定以降の、東京都の治水に関する二つの大きな方針である、「中小河川における都の整備方針」、「東部低地帯における河川施設整備計画」と、主な変更点である「降雨強度の引き上げ」、「新たな調節池の整備」、「耐震・耐水対策の実施」及び「水辺のにぎわい創出に向けた取組を推進」についての説明がありました。

都民委員からのご質問やご意見及び行政委員の説明などを紹介します。(順不同)

北多摩南部建設事務所の委員の方にお願いできればと思いますが、井の頭公園の夕やけ橋下のヨシなどの除草の際、水中生物の住家がなくなってしまうため、根こそぎ除草するのは勘弁して欲しい。

 持ち帰り検討したいと思います。

井の頭公園は、2年後に100周年を迎えます。さらなるかいぼりも予定されているので、西部公園事務所長に来て頂き説明を受けた方が良いのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 かいぼりの予定時期や、西部公園のこれからの話もありますので、調整できる様であれば、来て頂いて話を聞くという事でいかがでしょうか。

懇談会の日程の件ですが、次回、何日に開催するかだけでも決められると良いなと思いますが、不可能なのでしょうか?

 日程調整は難しい面もありますが、事務局で検討させて下さい。

河川と下水道の連携について、具体的な計画はあるのですか?また、情報の公開についてはどうでしょうか?

 環七地下調節池や和田弥生幹線等の既存の貯留施設と今後新しく造る施設も含めて、河川と下水で連結して治水対策をする計画としていますが、新規施設に関しては現在内部で検討中です。浸水被害の特に多い箇所に造る必要があると思っていますが、まだ検討が浅いので公開する段階ではありません。

亀島川と日本橋川の「にぎわい創出」について、具体的な話があるのでしょうか?

 日本橋川では、社会実験的に、護岸の上まで店舗からテラスを張り出して、水辺を楽しむ空間が出来つつあります。

2020年の東京オリンピックに向けて、川の計画の変更や、新たな追加といった物は何かあるのでしょうか?

 これまで通り治水対策を進めて行く事が大切だと思っています。東部低地帯の水門・排水機場等の対策を2020年までに完了させて、安全にオリンピックを迎えられる様に進めて行こうと思っています。オリンピックは一つの通過点で、引き続き必要な物はやっていくという事だけはご理解下さい。

水辺のにぎわい創出に向けた取組と、歴史的・文化的価値のあるものを残して行こうという「神田川景観基本軸」とを絡めた方が、都民にとっても分かりやすいと思うのですが、いかがでしょうか?

 今後の参考とさせて頂きます。

75ミリ対応となると、整備計画は延びていくという事でしょうか?

 今回の変更時点から、整備計画のメニューも増えますので、目標期間は延ばす事を検討しております。

和田堀池の補給水が赤茶色に濁っているという指摘がありますが、原因は解ったのでしょうか?

 現在調査中です。解った段階でお知らせします。

過去の懇談会の議事録を読んで感じた事は、委員の意見と整備計画のマッチングが見えないことです。意見が計画でどの様に反映されているかが見えると、この会の有意義さが解かるのですが、いかがでしょうか?

 皆さん各々それぞれの意見をお持ちですし、川の特質や状況によっても様々な意見があります。全ての意見が反映される事は、残念ながら困難です。出来るものを一歩、一歩進めて行く事が大事だと考えています。

懇談会の様子

その他、都民委員から「神田川水系水質調査(COD)」の報告や、「井の頭公園カイボリ報告会」、「善福寺川を里川にカエル会」シンポジウム開催の紹介がありました。

次回は、平成27年7月に開催を予定しています。

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