神田川上流懇談会議事録 第1回(通算26回)
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開催日時 平成25年1月31日(木)14:00~16:00
開催場所 善福寺川取水施設会議室
平成25年1月31日(木)の午後2時より、善福寺川取水施設において第四期の神田川上流懇談会が初めて開催されました。
神田川上流懇談会は、公募により選出された都民委員と都区市の行政委員からなり、神田川(江戸川橋から上流)、善福寺川及び妙正寺川を対象に、河川に係わる情報や意見の交換・提案を行うことを目的に 設置されたものです。
当日は、懇談会設置要綱等の確認、座長等の選出、情報提供の後、都民委員と行政委員による活発な意見交換が行われました。
開会にあたり、東京都第三建設事務所の荒井所長が、「神田川は、三鷹市の井の頭公園を起点とし、善福寺川、妙正寺川を経て隅田川に注ぐ川でございますが、高度に都市化された地域を流れる典型的な都市河川でもあり、治水上の問題があります。神田川などは東京のかけがえのない資産です。安全性を確保し、河川環境の向上に努めた川づくりを進めていかなければなりません。地域の皆様のお知恵を借りながら進めていきたいと思っております。」と挨拶しました。
始めに、各委員の自己紹介の後、事務局から当懇談会の設置要綱及び運営要領についての提案があり、了承されました。
次に、座長と副座長を委員の互選により選出しました。座長には東京都第三建設事務所工事第二課長の尾上委員、副座長には都民委員から重久委員が選ばれました。
続いて、事務局から「神田川の現在の整備状況」について説明がありました。
高度成長期に頻発した都市型水害により現在の整備目標へ至った経緯、過去の整備実績等の説明の後、河川激甚災害対策特別緊急事業の説明等がありました。
また、治水対策だけではなく環境面からのアプローチについても説明がありました。
次に、事務局、都民委員から提供があった資料について各委員より説明がありました。
- 事務局「東京都内の中小河川における今後の整備のありかたについて」「都の整備方針」
台風、ゲリラ豪雨に対する対策、整備目標、河川と下水の連携による内水被害の軽減について説明がありました。 - 武蔵野市「合流式下水道改善事業について」
- 神田川ネットワーク「井の頭池から神田川への流出量・西部公園事務所内の井戸からの揚水量」「東京の河川の望ましい姿」についての資料提供がありました。
- 加藤委員「善福蛙」という善福寺川を里川に再生するプロジェクトについての資料提供がありました。
都民委員からのご質問やご意見及び行政委員の説明などを紹介します。(順不同)
激特事業でつくった済美公園が今閉まっているがいつ開けるのですか?
河川のワンド部分が現在も工事中であり、そのための搬入路としてワンドの背面にある通路を使用中のため開放が遅れております。今年度末の開放を目指しておりますが厳しい状況にあります。おそらく夏頃、晴天の昼間のみの開放といったように制限がつくと思います。
台風やゲリラ豪雨のデータは気象庁の新しい基準などがあるのですか?
気象庁のデータに基づいて昭和二年から昭和四十年までのデータを使用していました。今回の計画については最新のデータまで含まれています。
武蔵野市の下水道改善目標の[1]汚濁負荷量の削減[3]夾雑物の削減についてが達成済となっていることについて、100%ではないと思うのですが、実際はどのような状況なのでしょうか?
[1]については学校への雨水貯留浸透施設の設置が一校残っておりまして、来年の夏休みを目途に設置予定です。それが終わった段階で100%達成となります。[3]については全ての吐口に装置を付け終っており達成しております。
今年、井の頭公園でかい掘りが行われるとおもうのですが、神田川上流懇談会としても要望を出した方が良いのではないか?それについての情報も是非この場で言ってほしい。
申し訳ありませんが、まだその情報がこちらに来ておりません。
善福寺川の桜の移植についての記事が新聞にでていたのですが、どういった事をしたのかを聞きたい。
善福寺川緑地内のなかよし広場というところに地下空間をつくります。その工事に影響のある木が要所に出てくるのですが、移植を第一に考え樹木医さんに一本一本移植可能かを見て頂きました。この伐採、移植について地元の方への事業説明会を行い、木に掲示したところ、皆様から色々とご意見を頂きまして、朝日新聞の方がいらっしゃいました。その後、伐採から移植、伐採から剪定に切り替えた樹木もありまして、現在現地に掲示しております。
妙正寺川の北原橋直下の左岸にある下水管から十日程水が流れ続けています。きれいな水ですがずっと流れているので確認してほしい。
私共の方で調べまして、次回ご報告させていただきます。
広域調整池、地下河川、貯留池についての都の方針をテレビやラジオでも聞きますが具体的に予算化されるんでしょうか?
来年度、25年からの検討予算は今、計上しております。検討はこれからという認識でご理解ください。
雨が沢山降った時は下水が希釈されるとのことですが、最終的に流れる量は変わりませんし、海がどれだけ汚れるかということは変わらないのではないですか?
相対的な改善を考えておりまして、元々ある成分の数値が減るのかと言うと、薄まりますが減るわけではありません。河川に流出する量を全体の半分にして、一時的に貯めておき、残り半分を下水で処理できる能力となったら戻すことで下水の流出を減らすということです。
最終的な汚水をどのくらい減らしてくれるかということに期待しておりますので、工事後の調査を行ってほしい。
数値を出すことができますので改めて提案させていただきます。
神田川の改修は85%できていると思いますが、中野新橋上流の弥生町、本町辺りの流域はまだできていないと思います。あとどのくらい残っているのでしょうか?また、治水施設だけではなく親水性も含めて考えて頂きたい。
用地買収しながら進めていきますので当面時間がかかります。具体的な時期等は決まっておりません。 まちづくりと河川整備、自然環境を一体として考えていくことにつては、河川整備計画のなかにうたっておりまして、計画の基本にあります。可能な限りそうしたいと考えています。
懇談会の様子