第17回議事要旨
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開催日時:平成17年10月27日(木) 午後2時~4時
開催場所:東京都第一建設事務所会議室(1階)
[議事及び議事録要旨]
1. 開会
2. 新任行政委員の紹介
第一建設事務所の人事異動に伴い前任の後を渡邉副所長兼工事課長が座長に就任。
3. 『大手町のまちづくり』都市再生機構
日本橋川と隣接している大手町地区の土地区画整理事業について都市再生機構より紹介。
○ 事業概要
- 連鎖型建替えが事業の特色。連鎖型建替えとは移転先の『種地』を用意し換地を行うことで、既存の建物を使用しつつ種地に移転先の建物を建設し、建物を使用している企業の業務を遅滞させたり、建物の機能を停止することなくスムーズに移転を行うことが出来る。
- 種地に移転を完了した後は、旧来の建物は取り壊し新たな種地となり、連鎖的に立替を行うことが出来る。
- 種地としては財務省の旧合同庁舎を取得しており、平成18年度より着工される予定である。
- 公民連携で国(都市再生本部)、東京都、千代田区、都市再生機構、大手町開発(地域の方で作られた会社)などが役割を分担して事業を進める。
○ 空間デザインルール
- 区画整理によってどんな空間を生み出していくのか、大手町まちづくり検討委員会で議論し、ガイドラインとして五つの空間デザインルールを示した。
- 『オープンスペースの創出とネットワークの形成』:日本橋川沿いの歩行者専用道路を親水の空間、人がたまれる空間とし、そこを中心として回遊できるネットワークを形成する。
- 『ハイパーブロックデザイン』:ビルとビルの間の空間を大きく取ることによりオフィスに勤めている人たちの憩いの空間とする。
- 『賑わい性の確保』:イベント等を行われる空間を作り、人が集まるようにする。
- 『地下歩行者空間ネットワークの形成』:現在、大手町に五つの地下鉄の駅があるが地下の連絡はあまりよくない、地下の空間作りを行うとともに、ビルを造る際に地下からの出入り口を作るように地域にも協力してもらう。
- 『スカイライン』:さまざまな角度から町を、ビル群を見た際の景観を意識してまちづくりを行う。
4. 報告事項
(1)「河岸ウォーキングガイド」について
- 前回、六月に行われた流域連絡会で寄せられた意見をもとに、第一建設事務所と詰めや沿川のチェックを行い最終版を作成した。
- 年内に3,000部を印刷し、第一建設事務所、中央区、千代田区、本庁の一部、加盟団体などを配布先とする。
(2)「日本橋川・亀島川の水面清掃状況」について
- 清掃頻度は週三回ほど。
- 手作業船(日本橋川、亀島川は主に河清機26号という手作業船)を用いて作業員が虫網状の柄が長い網を用いて水面上のゴミをすくいあげる。
- ルートは、厩橋→日本橋・隅田川合流部→亀島川河口→日本橋・亀島川合流部→神田川・日本橋川合流部→日本橋→神田川・日本橋川合流部→亀島川河口→日本橋・隅田川合流部→厩橋。
- 主なゴミは、ペットボトル、カップめんの容器、紙袋、缶、死魚等
(3)「江戸東京の川サミット」について
- 11月6日日曜日の10時からシンポジウムが開かれる。
- テーマは『舟運復活』『川辺テラスの活性化』『水辺環境の再生』『東京湾と都市河川の問題』
5. 意見交換
○ 『大手町のまちづくり』について
- 【都民委員】
- 皆さんのチームの中に川の関係者というのはどのぐらいいらっしゃるのか。行政の中でそういうことの情報提供だとか意見交換とかというのはされているルートとかというのはしっかり保たれているんでしょうか。その辺ちょっと教えてほしいんですけど。
- 【都市再生機構】
- 道路自体は私どもも区画整理事業の中でつくっていくわけですけれども、当然川のサイドといろいろお話ししないとつくっていけない交わり部分ですから、これから行政の方と相談して、検討を深めていきたいと思っております。
- 【都民委員】
- 具体的には、例えば川との関係で、アイデアを出したり、意見を出したりという人は何人ぐらいいらっしゃるんですか、この大手町まちづくり何とか推進会議の中には。
- 【都市再生機構】
- 今後都さんとか区さんと相談してということになりますけども、多分新たな河川をにらんだ道路をどうするかというだけで、何か別のときに検討されてつくるということじゃないかと思います。
- 【都民委員】
- 基本構想の中に、そういう今申し上げた部分がもう少しあってもいいと思うんですよね。やっぱりこういうまちづくりというのは、基本構想がしっかりしていれば、後々見える部分というのはあると思うんですけども、まだ今見た範囲では、その辺が少し足りないような気もする。
- 【都市再生機構】
- ガイドラインの件は、ちょっと時間もなかったので、5点だけ言いましたけれども、項目の中には、その生き物との共生や環境共生などにつながるまちづくりということで、そういう大きな話もございますので、バックボーンははっきりとそこに示されていると思っております。
- 【都民委員】
- できれば下水道システムを東京の合流式から、この部分だけでもまず分流式にして、いわゆる東京のお手本となるような、何かそういう構想をやってもらえないだろうかと思うんです。
- 【都市再生機構】
- 下水の方は、まだ十分触れていないところがあるんですが。
- 【座長】
- よく合流式の改善ということを言われますが、その辺のところで、今回の開発でどう対応できるのかというあたりを機構さんの方でもし考えていただければありがたいなということでどうでしょうか。
○ 『日本橋川・亀島川の水面清掃の状況』について
- 【都民委員】
- これは建設局の第一建設事務所が主体なっているんですか。
- 【行政委員】
- はい、こっちの方になります。
○ 悪臭対策について
- 【都民委員】
- 大手町の区画整理事業で、オープンスペースの創出とネットワークの再生というところに、小さく右側にパースがあって、川沿いにこういう遊歩道や公園緑地をつくろうという計画で再生機構さんは考えていらっしゃるようですが、この遊歩道をつくったときに、日本橋川というのはその絵に示されているような状態になるのかなというのがちょっと心配なんですけど。日本橋川自体は、感潮河川ですから、スカムがずっと海から上がってきたりしますし、あるいはごみ類も隅田川から上がってきてしまう。悪臭なども発生する川のところを歩けという方がかえって恥ずかしいことかなと。そういった対策はどういうふうに考えているのか。
- 【行政委員】
- 河川管理者がどこまで、何ができるんだという話になりますと、正直河川管理者ができるのはまず浚渫でございます。河川管理者は河川管理者でできるしゅんせつだとか、そういう意味での努力は重ねていきたいというふうに思っています。
- 【都民委員】
- 日本橋川に出てくるスカムとアオコの大半は、市ヶ谷堀、見附堀、牛込堀から出てくるものなんですよ。原因は大体わかってきている。それから、距離はたかだが日本橋川は5キロだし、亀島川は1キロなんだから、対策はそんな難しいことではないし、お金だって税金でだけでやるんじゃなくて、地域の人も一緒になってやってもらうというような考え方、新しい考え方を入れて、ぜひ考えていただきたい。
6. その他
○ 『漁業・水産業で広がるEM活用』
- 【都民委員】
- 皆さんご承知のように、有用微生物群といって、ヘドロを食べてくれるEMを大量に投入しているということが、全国の河川、それから干潟、湖沼等で、漁業組合とかいろんな団体が中心になって行われまして、非常に大きな効果が上がっています。それで私ども名橋「日本橋」保存会でEMだんごについていろいろ調べて、勉強会を開きまして、来年の春からこのEMを大量に日本橋川に投入しまして、日本橋川の河川の浄化に役立てようという方向で今進めております。
7. 閉会
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