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令和7年9月11日豪雨における調節池の効果について

更新日

調節池の効果について

 令和7年9月11日に23区を中心に大雨が降り、気象庁から5つの区に対して記録的短時間大雨情報が発表され、世田谷区では観測史上1位の時間雨量を記録しました。この降雨により、谷沢川・立会川で河川の溢水が発生しました。
 一方で、石神井川では、練馬区の武蔵関公園観測所で時間最大67/hを記録しましたが、これまで整備してきた調節池等により、河川からの溢水を防ぐことができました。

当時の谷沢川(矢川橋付近)

 

■事例1 石神井川上流部

 向台調節池や南町調節池で取水したことにより、調節池下流(青梅街道付近)の水位上昇を約0.8m抑え、河川からの溢水を防ぐことができました。

 

 

■事例2 石神井川中流部

 向台調節池、南町調節池、富士見池調節池で取水したことにより、調節池下流(武蔵関駅付近)の水位上昇を約0.8m抑え、河川からの溢水を防ぐことができました。

 

【動画】向台調節池(石神井川)への流入状況

◆案内図


◆動画(令和7年9月11日15時0分~15時20分)※64倍速

※映像が停止する瞬間があります。

 

【動画】南町調節池(石神井川)への流入状況

◆案内図

 

◆動画(令和7年9月11日15時0分~15時30分※100倍速

 

 

 

【動画】富士見池調節池(石神井川)への流入状況

案内図

動画(令和7年9月11日15時30分~15時40分※64倍速

 

 

令和7年9月11日豪雨について

 令和7年9月11日午後は、前線が関東地方南部に停滞し、前線に向かって流れ込む暖かく湿った空気や上空の寒気の影響で大気の状態が非常に不安定となり、積乱雲が発達しました。このため、東京地方では昼過ぎから夕方にかけて23区を中心に雷を伴った猛烈な雨が降り、気象庁から記録的短時間大雨情報が発表されました。

記録的短時間大雨情報 (注) 気象庁による解析雨量

世田谷区   100㎜/h
目黒区 134㎜/h
大田区 120㎜/h以上
品川区 120㎜/h
港区 100㎜/h

 

1時間最大降雨量(総雨量)(注)実測値

 都内における時間最大雨量は、目黒区の工大橋観測所で時間最大134㎜/h、石神井川では武蔵関公園観測所で時間最大67㎜/hを記録しました。


 


 

 

【動画】石神井川(柳沢橋観測所)の河川水位※64倍速

※映像が停止する瞬間があります。



 

 

【動画】石神井川(稲荷橋観測所)の河川水位※64倍速


 

 

調節池の取水実績について

 令和7年9月11日の豪雨においては、都内で13箇所の調節池に洪水を取水して、合計約20万㎥※貯留しました。特に、富士見池調節池では調節池容量33,800㎥の全てを取水して、調節池の効果を発揮しました。
※今回の貯留量のイメージ:サッカー場(約7,000㎡)を同量の水で満たす場合、ビル9階(約27m)の深さに相当します。


 

令和7年9月11日豪雨における調節池取水実績

 石神井川では合計3箇所の調節池で洪水を取水しました。

 

河川名  調節池名 取水量 貯留率
白子川 比丘尼橋上流調節池 8,000㎥ 23%
白子川 比丘尼橋下流調節池 45,300㎥ 21%
石神井川 富士見池調節池 33,800㎥ 100%
石神井川 向台調節池 9,400㎥ 12%
石神井川 南町調節池 8,800㎥ 73%
妙正寺川 上高田調節池 18,200㎥ 11%
妙正寺川 鷺宮調節池 10,000㎥ 29%
江古田川 北江古田調節池 4,600㎥ 27%
善福寺川 善福寺川調節池 6,000㎥ 17%
目黒川 荏原調節池 1,300㎥ 1%
野川 野川大沢調節池 23,200㎥ 15%
黒目川 黒目橋調節池 20,800㎥ 9%
落合川 下谷橋調節池 7,100㎥ 75%
合計 9河川13調節池 20万㎥ 7%
記事ID:017-001-20251128-011972