印刷する

葛西臨海水族園(仮称)整備等事業に関するよくある質問

事業の概要について

事業の目的

葛西臨海水族園は開園から30年以上経過し、施設及び設備の老朽化や国内外の社会状況の変化に対応する必要が生じています。
こうした課題に対応するため、現在の水族園の隣接地に新たな水族園を整備します。
展示についてもリニューアルし、最新技術を駆使した海を体感できる空間づくり、新たな学びや体験を生み出すしかけなどを新たに備えた魅力的な水族園として生まれ変わります。

これまでの主な経緯

時期 経緯
〇平成29(2017)年12月~平成30(2018)年7月 葛西臨海水族園のあり方検討会(全5回)
(担うべき役割及びあるべき姿等について、有識者等による検討)
〇平成30(2018)年11月~12月 葛西臨海水族園の更新に向けた基本構想(素案)公表、意見募集
〇平成31(2019)年1月 葛西臨海水族園の更新に向けた基本構想の公表
〇平成31(2019)年1月~令和2(2020)年2月 葛西臨海水族園事業計画検討会(全5回)
(規模及び事業手法等について、有識者等による検討)
〇令和元(2019)年12月~令和2(2020)年1月 葛西臨海水族園の更新に向けた事業計画(素案)公表、意見募集
〇令和2(2020)年10月 葛西臨海水族園の更新に向けた事業計画の公表
〇令和4(2022)年8月25日 落札者の決定

これまでの検討経緯については、ファクトシート(P.15~16)もあわせてご覧ください

事業手法

事業手法としては、民間の自由な発想や最新技術等を活用でき、また工期の短縮やコスト縮減も期待できる、PFI方式を活用しています。

※PFI(Private Finance Initiative):公共事業を実施するための手法の一つ。民間の資金やノウハウを活用し、公共施設等の設計・建設・維持管理・運営を行う手法

事業の概要については、ファクトシート(P.16)もあわせてご覧ください

PFI事業者の決定〈令和6年2月8日追加〉

総合評価一般競争入札を実施し、INOCHIグループを落札者として決定しました。
その後、INOCHIグループの代表企業及び構成員7社が出資し設立した特別目的会社(SPC)である株式会社東京シアトリエと事業契約を締結しました。

※特別目的会社(SPC:Special Purpose Company):PFI事業の実施を目的として、複数の企業が事業体を組んで設立した会社

【これまでの経緯とこれからの予定】
時期 経緯
〇令和4(2022)年8月25日 落札者の決定
〇令和4(2022)年12月15日 事業契約の締結
〇令和4(2022)年12月~令和9(2027)年9月 新水族園の設計・建設
 ・令和4(2022)年12月~令和5(2023)年11月 新水族園の基本設計
 ・令和5(2023)年12月~令和6(2024)年9月 新水族園の実施設計
 ・令和4(2022)年12月~令和6(2024)年12月 建築基準法等の法令に基づく諸官庁との協議
 ・令和4(2022)年12月~令和6(2024)年6月 樹木調査、土壌調査等の各種調査
〇令和9(2027)年10月~令和10(2028)年3月> 新水族園の開業準備
〇令和10(2028)年3月 新水族園の供用開始

事業の概要については、ファクトシート(P.16)もあわせてご覧ください

東京都の役割

東京都は、PFI事業者である株式会社東京シアトリエが十分なサービスを提供するよう、設計、建設、建物管理、レストラン・カフェ運営等の実施状況について、事業期間終了までモニタリング(監視)していきます。
モニタリングは、水族館・博物館、環境教育、建築、設備、官民連携、経営等の専門家から助言を得ながら実施します。

PFI事業者(株式会社東京シアトリエ)の役割

新たな葛西臨海水族園の設計、建設、建物管理等の業務を担うほか、レストラン・カフェの運営も行います。
なお、効率的な施設の管理と質の高い運営の両立のため、維持管理運営のうち生物飼育等の業務については、PFI事業者とは別に、都が高い専門性を持った団体を指定管理者として選定します。

都と事業者の役割については、ファクトシート(P.17)もあわせてご覧ください

整備事業について

現在の葛西臨海水族園は平成元年度の開業から30年以上経過しており、展示水槽のアクリルパネルの劣化、ろ過器や配管等の施設及び設備の老朽化等が進んでいます。
また、バリアフリー化への対応や、無料休憩所、レクチャールーム、レストラン等の拡充や手狭な飼育や設備機械スペースの改善が求められています。
このような理由から、現在の水族園とは別に新しい建物を建築することとしました。

新たに水族園を建設する理由については、ファクトシート(P.10)もあわせてご覧ください

令和4(2022)年12月から令和9(2027)年9月までの間で新しい水族園の設計・建設を行う予定です。
その後、令和9(2027)年10月から開業準備を行い、令和10(2028)年3月の開園を予定しています。
事業の進捗状況については、今後も適切に公表していきます。

時期 経緯
〇令和4(2022)年12月~令和9(2027)年9月 新水族園の設計・建設
 ・令和4(2022)年12月~令和5(2023)年11月 新水族園の基本設計
 ・令和5(2023)年12月~令和6(2024)年9月 新水族園の実施設計
 ・令和4(2022)年12月~令和6(2024)年12月 建築基準法等の法令に基づく諸官庁との協議
 ・令和4(2022)年12月~令和6(2024)年6月 樹木調査、土壌調査等の各種調査
〇令和9(2027)年10月~令和10(2028)年3月 新水族園の開業準備
〇令和10(2028)年3月 新水族園の供用開始

事業者について

株式会社東京シアトリエです。
事業者決定にあたっては、総合評価一般競争入札により、令和4年8月にINOCHIグループを落札者として決定しました。
その後、INOCHIグループの代表企業及び構成員7社が出資し設立した特別目的会社(SPC)である株式会社東京シアトリエと事業契約を締結しました。

落札者決定後の経緯は以下の通りです。
時期 経緯
〇令和4(2022)年8月25日 落札者の決定
〇令和4(2022)年12月15日 事業契約の締結

PFI事業者の役割については、ファクトシート(P.17)もあわせてご覧ください

事業者選定について

本事業においては、「総合評価一般競争入札」により事業者を決定しました。
審査では、学識経験者等から成る技術審査委員会において提案内容を審査し(700点満点)、入札価格(300点満点)との合計点で総合的に評価しました。
提案内容は、事業の実施体制や収支計画等のほか、配置、景観・外観、展示、環境負荷低減等、幅広い観点から審査を行いました。

落札者決定基準については、落札者決定基準(R4.1公表)もあわせてご覧ください

事業者決定における総合評価一般競争入札には、2グループ(INOCHIグループ、TOKYO Aqua-Lifeグループ)が参加しました。
その結果、魅力的な展示と自由度の高い動線、設備の更新性などが高く評価されたINOCHIグループが落札者に決定しました。

(参考)技術審査委員会の主な講評

【INOCHIグループ】
・屋外広場を含めた緑化空間の広がりが形成されている点が評価された
・建物の高断熱化、自然換気、採光の導入等による省エネルギーの高度化や天然海水使用量の削減等が具体的に提案されている点が評価された
・ハブ空間の形成による自由な観覧を促す動線計画が評価された
・自然環境について考える展示がバランスよく含まれている点が評価された
・大型水槽用ろ過設備等を別棟に分離した更新性への配慮が評価

【TOKYO Aqua-Lifeグループ】
・周辺施設との回遊性を高める開放された屋上広場が評価された
・省エネルギーの高度化や天然海水使用の削減等が具体的に提案されている点が評価された
・各展示空間を立体的に接続する動線計画が評価された
・学校教育で利用しやすい展示計画が評価された
・高効率生物ろ過システムの導入による省エネ・省スペース化が評価された

審査結果の詳細は、下表のとおりです


審査結果
審査講評の詳細については、事業者選定経過及び審査講評(R4.9公表)もあわせてご覧ください

新しい水族園について

【コンセプト】

今までの葛西臨海水族園は、世界各地から収集した生物を展示し、海の生命の豊かさや多様さを皆様に伝えてきました。
また、絶滅しそうな生物の種の保存や野生生物の繁殖など、調査・研究機関としての役割も果たしてきました。
新しい水族園は、「海と接する機会を創出し、海と人とのつながりを通して海への理解を深める」を新たなコンセプトに、海への理解を深めるための展示・空間演出の刷新や、環境保全への貢献など、未来に向けた新たな役割を果たすため、ソフト・ハード両面から全く新しい施設へと生まれ変わります。

【展示】

音響・映像・ICTなど最先端技術を活用し、クロマグロが回遊する大海原を再現した海洋大水槽をはじめとした海を体感できる展示や空間演出など、「見る」だけでなく「体感する」展示に刷新します。
また、地球温暖化などの環境問題や、人間と海との持続可能な関係性を伝える展示も行っていきます。

外洋大水槽、ICTで来園者をつなぐ仕組み、極地(事業者提案における展示イメージ)

新しい水族園の機能等については、ファクトシート(P.12~13)もあわせてご覧ください

【建物】〈令和6年2月8日追加〉

新しい水族園は、現在の水族園の北側のエリアに建設します。​
両施設の間には、水族園利用者以外の方も利用でき、様々なニーズに応えるとともに多様な動植物が生息する開放的な樹木の広場「共生の杜」を整備し、葛西臨海公園の豊かな緑の中を散策できる癒しの空間を創出します。​
建物は、あらゆる世代、性別、国籍の人々が障害の有無にかかわらず快適かつ安全に利用できるよう、高いレベルのバリアフリー計画とユニバーサルデザインを採用します。​
また、現在の水族園では施設及び設備の老朽化や展示水槽のアクリルガラスの劣化等が進んでおり、建物の内壁等を壊さなければろ過器や配管等を交換できませんが、新しい水族園ではバックヤードのスペースを十分に確保するとともに、エネルギー関連施設を別棟に分離し、大型ろ過機を屋外に配置するなど、交換がしやすい設備配置とすることにより、長期的に使い続けることができる施設とします。さらに、高効率な省エネ設備や再生可能エネルギーの導入により、環境負荷の低減に徹底して取り組んでいきます。​
​葛西臨海公園等の周辺環境に調和した、利用される全ての方にとって使いやすい施設を目指します。​

新水族園正面から見た建物エントランスと「共生の杜」イメージ

新しい水族園オープン後も、現在の水族園の建物を保存することとし、新しい水族園は現在の建物のエリアではなく、水族園の北側のエリアに新たに整備することとしました。
図の青枠を計画敷地として、赤枠のとおり新しい水族園を整備します。
 

現在の水族園ガラスドーム、新水族園計画敷地図

新しい水族園の正門は、これまでよりJR葛西臨海公園駅や公園駐車場から近い位置に設置されます。例えば、駅から建物入口までの距離は、現在の約600mから、約350mと約半分になり、車いすやベビーカー利用などを含む、水族園を訪れるすべての人にとってアクセス性が高まり、より利用しやすい施設となります。
建物は、中央に新水族園本館、東側にエネルギーセンター棟と大型水槽用ろ過機置場を整備します。
現在の建物では、水槽やろ過タンク等の設備や配管が密接し、一部の機械室が観覧エリアに囲まれた場所に位置しているため、エリアを閉鎖しなければ設備の交換ができません。
新しい水族園では、主要な設備機器を本館と別棟に設置します。十分な作業ヤードを確保することで、高い保守性と更新性が確保され、建物の長寿命化に繋がります。

新水族園計画敷地図

現在の水族園の設備等の課題ついては、ファクトシート(P.7)もあわせてご覧ください

新しい水族園を計画敷地の北寄りに整備することで、現在の水族園との間に空間が生まれ、水族園周辺と公園全体の回遊性が向上します。
新しい水族園と現在の水族園の間には、水族園に入館しなくても自由に散策できる樹林を配した広場空間「共生の杜」を設置します。
この空間を起点として、新旧施設間のアクセスが確保されるほか、鳥類園へと抜けられる東西の軸が新たに形成されます。
また、公園内の展望広場や親水ゾーンなどとも往来が生まれます。これにより水族園の賑わいが公園全体に波及するとともに、公園内の賑わいも水族園に呼び込むことともなり、葛西臨海公園全体の活性化に寄与します。
さらに、新旧水族園が適度な距離感を保つことで、青い海に溶けこんだ美しいガラスドームが形成する現在のランドスケープを守りつつ、「共生の杜」の樹林の緑と一体となった新水族園の新たなランドスケープも生まれ、異なるイメージの二つの景観を楽しむことができるようになります。

「共生の杜」イメージ(令和5年11月時点)、現在の水族園のガラスドーム

「共生の杜」を含む外観イメージについては、ファクトシート(P.18)もあわせてご覧ください

東京の水景やそこに生息する生物を知り、外来種等の環境問題を考える上で、淡水生物の展示 は重要な要素です。
このため、新しい水族園では、より多くの来園者が足を留め、楽しく学び ながら、水辺の生き物と人とのつながりなどを深く感じることができる機能を充実させること として、事業者の公募を行いました。
都が選定した事業者の案では、源流から河口に至る東京の川を再現するほか、池沼や田んぼな ど里山の水辺環境についても展示し、体験的な学びや環境を考える場を提供することとしてい ます。
現在の水族園では、淡水生物は本館とは別の建物(淡水生物館)で展示していますが、新水族園では、本館の中で外洋や極地、深海等、様々な環境に生きる生物の展示を行い、その一環として淡水生物も展示します。これにより、多くの方に生物の多様性をより深く実感していただけるようになります。

現在の「流れ」は、淡水生物館に付帯する屋外施設として、水辺環境を表現してきました。
新水族園では、本館において、淡水生物と人とのつながりなどがより深く感じられる、魅力的な展示を行います。
具体的には、東京の川の源流から河口に至るまでの場面場面を体系的に展示するほか、池沼や田んぼなど里山の水辺環境も展示し、体験的に学び、環境を考える場を提供します。
新水族園では、本館内で東京の川の水辺環境と淡水生物を併せて展示することで、淡水の生態系を一体的にご覧いただけるようにします。

【マグロ】〈令和6年2月8日追加〉

現在の葛西臨海水族園の目玉展示である「大洋の航海者 マグロ」水槽では、クロマグロを展示していますが、新しい水族園でも、クロマグロの群泳を展示します。

3000tの巨大水槽

現在の水槽の水量は2200t。新たな水族園では、3000tの巨大水槽にスケールアップし、迫力あるクロマグロの群泳を鑑賞いただくことができます。

大海原を感じる没入空間

大水槽に最先端技術を融合させ、足を踏み入れた瞬間から雄大な大海原を体感できる展示空間を新たに創り出します。上下左右を水に囲まれた海中を泳ぐダイバーの感覚で、泳ぐクロマグロの姿を楽しむことができます。

発見を促す多面的な展示

クロマグロの群泳を正面だけではなく様々な角度から見られるよう、水槽形状にも工夫を凝らします。
今までにない視点からクロマグロを観察することができます。

事業者提案におけるマグロ展示イメージ

【極地・深海】〈令和6年2月8日追加〉

深海生物の展示は多くの水族館で人気ですが、葛西臨海水族園では、以前から人間が足を踏み入れられない深海生物の展示とともに、北極・南極の珍しい生物を育て、展示してきました。
新しい水族園では、グレードアップした展示空間で、深海や極地に生きる生物の生態と、彼らが生きる世界をお見せします。

極限の世界を体感する展示空間

生物の展示と併せ、彼らが生息する環境を光や温度など疑似的に体感できる空間を創出します。
深い闇に包まれた深海の世界や、氷の世界が広がる南極・北極の環境を体感しながら、極限の環境に生きる生物の独自の進化や不思議な生態を観察してください。

事業者提案における深海展示イメージ

【ペンギン】〈令和6年2月8日追加〉

現在、葛西臨海水族園では、オウサマ、ミナミイワトビ、フンボルト、フェアリーの4種類のペンギンを飼育しています。
沢山のペンギンたちが賑やかに暮らす広い岩場とプールの屋外展示は、クロマグロと並んで人気の展示です。新しい水族園でも、現在飼育している4種類のペンギンを引き続き展示する予定です。

オウサマペンギン、ミナミイワトビペンギン、フンボルトペンギン、フェアリーペンギン
ペンギンの生息環境を再現した展示空間

葛西臨海水族園で飼育する4種類のペンギンのうち、オウサマとミナミイワトビは亜南極、フンボルトとフェアリーは温帯に住んでいます。
新しい水族園では、それぞれのペンギンが生息する異なる自然環境を展示の中で再現して、ペンギンたちが伸び伸び暮らせる環境を整え、彼らがどのような環境で暮らしているのかをお見せします。

ペンギン本来の能力を発見する様々な仕掛け

陸地から水中に飛び込んだり、歩き回ったりできるよう計算された擬岩設置や、悠々と泳げるサイズのプールなど、展示空間にはペンギンの行動を引き出す工夫を施します。
また、ペンギンをより間近にご覧いただける仕掛けもつくる予定です。

今後も、新しい水族園の内容を、順次公表していきます。

4年後の新水族園のオープンに向けて、新たに3つのプロジェクトを立ち上げます。
新しい水族園を素晴らしいものにしていくために、都民の皆様、特にこども達と一緒に考え、オープン前からワクワクする、そして誰もが楽しめる水族園を創っていきます。

オープンに向けサンゴを育て環境を学ぶ、サンゴ プロジェクト。展示するお魚をこども達が決める 、おさかな プロジェクト。日本一アクセシブルな水族園を創る、みんなで考える アクセシブルプロジェクト。

【サンゴプロジェクト】〈令和6年2月8日追加〉

新しい水族園には、サンゴとそれを取り巻く生態系を再現した大水槽が設置されます。サンゴは、光合成を行う際に海水中の二酸化炭素を吸収したり、小さな魚の隠れ家になったり、地球環境を守るうえで欠かせない存在です。
こども達が楽しみながらサンゴとその環境について学び、令和10年3月の新水族園オープン時に展示できるように、サンゴを育てていくプロジェクトを展開します。
サンゴの生態や生息環境を学ぶプログラムや観察会など、自然環境のつながりや大切さなどについて学び、発信していきます。

サンゴイメージ

【おさかなプロジェクト】〈令和6年2月8日追加〉

葛西臨海水族園では、現在900種を超える様々な生き物を飼育・展示しています。新しい水族園でも、たくさんの生き物をご覧いただけるよう、準備を進めています。
このプロジェクトでは、こども達からの「展示する魚たちはどんな所に住んでいるの」「どうやって連れて来るの」といった質問に答え、「こんなお魚が見たい」という声を集め、新しい水族園で展示する魚の一部をこども達と一緒に決めていきます。
また、展示水槽や飼育設備などに使われる最新のテクノロジーなど、水族園を支える技術やノウハウを紹介するプログラムも予定しています。
さらに、展示の解説パネルを一緒に作っていくイベントなど、楽しみながら水族 園やお魚への理解を深めていただけるようなプログラムを展開していきます。

さかなイメージ

【みんなで考えるアクセシブル・プロジェクト】〈令和6年2月8日追加〉

新しい水族園は、こども・障がいのある方に優しい施設はみんなにとって使いやすい施設との認識に立ち整備を進めています。
最新のバリアフリー基準とユニバーサルデザインを採用するだけでなく、地球環境の未来を担うこども達や若者、障がいのある方々や子育て世帯など、社会に声が届きにくい方々の声にも積極的に耳を傾け、誰もが楽しめ学びのある施設にしてまいります。
都民の皆様の夢や希望を形にしながら、日本一アクセシブルな水族園を一緒に目指します。

オープンに向けサンゴを育て環境を学ぶ、サンゴ プロジェクト。展示するお魚をこども達が決める 、おさかなプロジェクト。日本一アクセシブルな水族園を創る、みんなで考えるアクセシブルプロジェクト。

各プロジェクトの内容の詳細ついては、今後お知らせします。

新しい水族園では、レストランやカフェを設置する予定です。
現在の水族園では、レストランを利用できるのは入園者に限られていますが、新しい水族園では、入園しない方も含め誰もが利用できる、屋外の緑と一体となったレストラン・カフェを設置します。

 

今後も、新しい水族園の内容を、順次公表していきます。

水族園のオリジナルグッズをはじめ、様々なお土産を購入いただけるショップを設置する予定です。

 

今後も、新しい水族園の内容を、順次公表していきます。

樹木の取扱いについて

都は、事業者の公募にあたり、公園内の樹木への影響を極力減らすことを求めており、事業者の決定後もこの方針に基づき事業を進めています。
1400本の樹木を伐採するなどの情報が、SNSを中心に一部で流れていますが、事実ではありません。設計の結果、建物が樹木にかかってしまう場合も、樹木診断を実施のうえ、可能な限り移植します。
移植する樹木は、新旧水族園の間に新たな広場「共生の杜」を整備するために活用するなど、引き続き葛西臨海公園を彩る緑として生かしていきます。

事業者提案における共生の杜(レストラン前)イメージ

樹木の取扱いについては、次頁から詳しく説明しています。

都立公園は、都民が快適に楽しく、安心して過ごせる憩いの場です。
また、クールアイランドとして都市環境の緩和、美しくうるおいと風格のある景観の形成、多様な生き物の生息の空間、災害時の避難場所・救出救助活動拠点として命を守る場など、様々な役割を果たしています。
公園の植栽は、公園がこうした多様な役割を効果的に果たすことができるよう、公園の性格や公園内のエリアごとに求められる機能等を踏まえて、樹木等を植栽し、育成していくものです。
例えば、日差しを避けてくつろげるよう広場に木陰を提供すること、新緑や紅葉、花が公園の施設とともに四季折々の美しく魅力的な風景をつくること、植物や自然と気軽に触れ合えるウォーカブルな場をつくること、火災の延焼を阻止し避難場所の安全性を高めることなど、植栽には様々な目的・機能があります。こうした植栽の目的などに応じて、既存植生の保全・活用を図るとともに、こども達が安心して遊べるよう見通しの確保や、障害のある方や高齢者、ベビーカーを利用される方達のスムーズな移動、公園内外の視点場からの眺望や目標とする景観イメージの維持などに配慮しながら、樹木の生長を想定して、樹木等の種類や大きさ、本数、密度等を定め、公園全体のバランスを考慮しつつ計画的に植栽の整備を行います。
さらに、将来にわたり公園利用の安全・安心を確保するとともに、できる限り樹木本来の樹形を保つなど、植栽した樹木が健全に生育し、上記の植栽の目的・機能が十分に果たされるよう、樹木の除伐、剪定、刈り込み、病害虫予防など、植栽の維持管理を計画的に行います。

新しい水族園の計画敷地には、植栽した樹木が約1700本あります。
そのうち整備工事の影響を受ける樹木については、樹木診断を実施のうえ移植し、引き続き生かしていく、という考え方に基づき事業を進めています。
樹木診断は、生態系を脅かす可能性がある外来種及び想定以上に大きく育った低木種を除く樹木について、樹木医が健全度や腐朽の有無、害虫・キノコの被害などを確認する調査を行いました。
この調査の結果、倒木や枝折れの危険がある樹木や、健全度や生育状況に問題があり移植しても枯れる可能性が高い樹木などが約400本ありました。
こうした危険や枯れる可能性の高い樹木及び外来種約200本を除いた、約1100本が保存・移植の対象となります。
なお、保存・移植する樹木に加えて、共生の杜に新たな植栽を行うことにより、園内を緑豊かな環境にしていきます。
また、低木種や計画的に植栽していない実生木について、公園植栽に使用できるか、今後の実施設計の中で活用を検討してまいります。

樹木診断を行った結果、内部に腐朽等が発見されるなど、移植に適さない樹木がありました。
そうした樹木であっても、できる限り移植する方針で調査を進めましたが、以下のような樹木は、移植できないと判断しました。

【危険な樹木】
病気による腐朽など不健全な状態にあり、倒木や枝折れの危険性があるもの画像、開口空洞・キノコ(幹)、亀裂・空洞(幹)、腐朽・開口空洞(幹)
【移植困難な樹木】
健全度や生育状況に問題があり、移植しても、枯れる可能性が高いもの画像、大きな腐朽=腐朽部が露出している例、大幅な樹形の変更が必要=大きい枝にカミキリムシの食害がある例、根鉢の確保が困難=隣接樹木が密着している例

 

外来種とは…
例えばカミツキガメのように、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことを指します。
外来種の中でも、その地域の自然環境に大きな影響を与え、生物多様性をおびやかすおそれのあるものを、「侵略的外来種」といいます。
葛西臨海水族園においては、トウネズミモチとナンキンハゼが、侵略的外来種に該当しており、今回の新しい水族園の整備に合わせて撤去することとしています。
外来種の例(トウネズミモチ)
低木種等とは…
例えばツツジやジンチョウゲのように、低く刈込んで管理するところ、想定以上に大きく生育してしまった樹木です。
今後の設計の中で、新たに整備する共生の杜などの敷地内に群生する植栽として使用できるものは活用を検討していきます。
 
低木種の例(ヒサカキ)
実生木とは…
計画的に植栽した樹木ではなく、鳥類や小動物のフンに含まれた種子や植栽した樹木の種子が発芽し、無秩序に生長した樹木です。
樹勢や樹形が悪く、健全な生育が見込めない樹木が多いため、公園植栽の使用に適さない樹木が多い状況ですが、新たに整備する共生の杜などの植栽として使用できるものは活用を検討していきます。
 
実生木の例(グミ・アカメガシワ)

太陽光パネルの設置について

太陽光パネルは、新しい水族園建物の屋上スペースを有効活用し設置するものです。地面に設置するものではありません。
従って、太陽光パネルを設置するために樹木を伐採するということもありません。

事業者提案における完成イメージ

新しい水族園では、環境負荷低減に徹底して取り組み、自然との共存というメッセージを発信していきます。
このため、建物の屋上を有効活用し設置した太陽光パネルにより、必要なエネルギーの一部を調達します。
太陽光パネルのほかにも、環境負荷を低減するため、自然通風や昼光の利用、断熱性の高い外壁の導入、照明・空調の最適制御システムの導入など様々な取組を行っていきます。
これらの取組により、国内の水族館としては初となるZEB Ready認証取得を目指しています。

※ZEB Ready:ZEBとは先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制や自然エネルギーの活用、高効率な設備システムの導入等により、大幅な省エネルギー化を実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を高め、年間の一次エネルギー消費量の収支ゼロを目指した建築物のこと。ZEB Readyは、基準一次エネルギー消費量から50%以上の一次エネルギー消費量削減に適合した建築物

現在の水族園について

現在の葛西臨海水族園の本館については、令和3(2021)年9月に「既存施設利活用の基本的考え方」を公表していますが、現在の水族園は、建物とその周辺のランドスケープ、海と一体となった美しい空間構成となっており、東京のランドマークとして都民に親しまれています。
建物は高さ約20mのガラスドームが特徴であり、国際的に著名な建築家である谷口吉生氏の設計によるものです。
都民共有の財産とも言えるこの建物を、新水族園オープン後も保存していくこととします。
最終的には新水族園完成後に魚を含めた生物を移動させてから、改めて現在の建物の劣化度等の実態調査を行うこととなりますが、葛西臨海公園内に立地し葛西海浜公園にも接するという特性を生かして、周辺一帯の魅力を向上させるという視点などから、今後建物をどのように保存し利用していくか、建築家をはじめとした有識者の方々などとの意見交換や調査検討等を進めていきます。
意見交換の経過は随時公開し、美しいガラスドームとランドスケープをいかに未来に継承し、新たな価値を見出していくか、都民の皆様の共感を得ながら検討を進めてまいります。現在の水族園はどうなりますか。また、ガラスドームへの愛着やリスペクトを表現するイベントなども実施します。こうした一連の取組を「ガラスドーム・プロジェクト」と名付けて進めてまいります。

ガラスドーム画像

新しい水族園は、令和9(2027)年9月に建設工事が完了し、令和10(2028)年3月の開園を予定しています。
現在の水族園の生物は、新しい水族園へ移動させる予定です。現在の水族園は、生物の移動に伴い閉園する予定です。
詳細が決まりましたら、ホームページ等でお知らせします。

その他の関連資料はこちら

葛西臨海水族園のリニューアルに関するファクトシートはこちら

お問い合わせ

公園緑地部計画課再生計画担当   電話 03-5320-5368