井の頭池だよりR2 8月

2020年8月27日(木) 見頃を迎えた湿生植物たち


環境整備によってさまざまな湿生植物が見られるようになった井の頭池の浅場。
5月の記事でも湿生植物についてお伝えしましたが、季節が進み見られる植物も変化しています。
 
ガマ類はすっかり草丈を伸ばし、立派な穂を付けています。
茶色いソーセージのような部分は雌花です。「ガマの穂」と呼ばれ、冬になると乾燥してフワフワと種を飛ばします。雄花は雌花の上方についています。種類によって雄花と雌花の間がつながっていたり離れていたりするので、ガマ類の種類を見分けるときのヒントになります。

 
  • ガマ 雄花と雌花はつながっています
  • ヒメガマ 雄花と雌花は離れています

狛江橋上流側の浅場には、今年はガマに混じってミクリの仲間も生えてきました。これまで弁天池上流側の深みで沈水葉が確認されていましたが、浅場で生育が確認されたのは初めてのことです。園路から見えるところで花を咲かせています。

 
これまで確認されていた沈水葉
浅場に生えてきたミクリの仲間
ミクリ類の花 イガグリのような形が特徴です

七井橋付近にある葦島では今年もカンエンガヤツリが見頃です。カンエンガヤツリは洪水などでできた裸地に生育し、環境が安定すると消失してしまいます。井の頭池の浅場では、生育環境の保全作業によって土を動かしたりすることが、カンエンガヤツリの生育の維持につながっているようです。

 
線香花火のような穂が特徴 東京都レッドリストで準絶滅危惧に選定されています


 

2020年8月7日(金) カイツブリのベビーラッシュ再び


井の頭池では、カイツブリの繁殖が続いています。池に滞在している7つがいのうち、多くのつがいは1度目の繁殖を終え、次の繁殖に進んでいます。
8月上旬時点では2つがいで新たにヒナが生まれ、2つがいが抱卵中。生まれたばかりの可愛らしいヒナの姿を見ることができます。

 
小さなヒナを背に乗せる親鳥
こちらの巣では抱卵中

カイツブリは本来、ヒメガマなどの抽水植物の茂みの中に浮島状の巣を造ります。
しかし、現在井の頭池で繁殖しているつがいの中には、水面に垂れ下がった木の枝や、開けた水面のツツイトモの上などに巣を造っているものがいます。
こうしたタイプの巣は、大雨による水位変動や強風などによって流されたり、壊れたりしてしまうことがあります。

 
枝先に造られた巣 ヒナが孵化した直後に壊れてしまいました
ヒメガマの茂みの巣 安定している上に周りからも見えにくくて安心!

井の頭池で見られるヒメガマなどの抽水植物群落は、かいぼりのときに行った浅場整備によってできたもので、弁天池区域やお茶の水池区域に点在しています。このわずかな抽水植物の茂みが、カイツブリにとって好適な営巣環境になっているようです。

 

お問い合わせ

建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192