井の頭池だより28 10月

2016年10月31日(月)

出張かいぼり@三ツ池公園

10月8日~10日に神奈川県立三ツ池公園にて、池の水を抜いて外来生物防除を行う「かいぼり」が行われました。三ツ池公園には、その名の通り3つの池(上の池、中の池、下の池)があり、2008年から公園管理者と市民活動団体の三ツ池公園を活用する会水辺クラブが主体となって、ほぼ毎年、上・中・下の池のどこか1ヶ所でかいぼりが行われていました。今回は下の池でのかいぼりでした。
井の頭池でかいぼり修行をつんできた“井の頭かいぼり隊”のメンバーや都の担当者もお手伝いとして参加し、主に排水した池内での魚類捕獲を担当しました。

開始前から池内に泳ぐたくさんの魚を見て、あれは自分が捕るぞ!と狙いを定めます。
朝のミーティング後、参加者全員で念入りにストレッチ。池底で足がつってしまうと大変です。

開始の合図とともに、網やタライを持って一目散に池へ。昨年度の井の頭池でのかいぼり以来の池底に大興奮です。開始当初は少し水位が高めで、逃げ足の速い小さい魚を捕まえるのは難しそう。狙っていた大物を探して、ずんずん進みます。
途中から降り始めた雨にも負けず、ひたすらに捕獲作業を続けました。
追い込み作戦。チームワークが大切!
大物のコイもたくさんゲット。

お昼ご飯を食べている間に雨が上がりいい天気に。
午後は池の排水も進み、捕獲しやすくなりました。
さわやかな秋晴れの中、再び捕獲開始!
こうして捕獲した魚類は保護する種と駆除対象種に仕訳され、保護魚については水を張った後、池に戻します。
大物との戦いに奮闘しました。
1日の作業を終えて。お疲れ様でした!
今回の三ツ池公園のかいぼりでは、大奮闘したかいぼり隊。
来年度に予定されている井の頭池でのかいぼりへ向けて、準備もばっちりです。

2016年10月24日(月)

『井の頭100祭 かいぼりブース』で展示を行いました!

10月22日・23日に開催された『井の頭100祭』にて、生きものの展示と解説を行いました。お天気に恵まれたこの2日間、公園は大賑わい。かいぼりブースにもたくさんの方が足を運んでくださいました。
井の頭100祭かいぼりブースの様子1
井の頭100祭かいぼりブースの様子2
井の頭池の生きもののほか、水草も展示し、かいぼり後の池の現状について解説しました。
たくさん集まるときれいなスジエビ
イノカシラフラスコモも7月以来のお披露目でした。
また、今回の目玉イベントとして「かいぼり隊の任務をお手伝い!チョコッとかいぼり隊」を開催しました。井の頭かいぼり隊の活動である、アメリカザリガニ防除ワナの引き上げが体験できるイベントです。ボート池に設置しているワナを隊員と一緒に見回りし、捕れた生きものを観察&記録しました。2日間で計3回実施し、各回30名の定員がほぼ満員!という盛況ぶりでした。
かいぼり隊と一緒にワナを引き上げて・・・
何が捕れたかを確認し、記録する任務です!
小さな魚も捕れました。解説中のかいぼり隊員

1週間以上前から楽しみにしていました!という参加者も。皆さん気合い十分!初めて見るワナや、普段なかなか見ることのできない池の生きものたちに興味津々の様子でした。

井の頭池の自然再生について広く発信していくため、今後もこうしたイベントでかいぼりブースを出していく予定です。どうぞお楽しみに!
かいぼり隊応援隊長の“かいつぶりくん”も池の上から井の頭100祭をPR

2016年10月21日(金)

よみがえれ!水草!!
~かいぼり後に始まった保全とモニタリング活動~

井の頭池ではかいぼりによって、池水がキレイになって池底まで光が届くようになりました。底泥を撹拌し池を濁らせていたコイや外来魚も除かれ、かつて井の頭池に生育していた水生植物が池底の埋土種子から発芽しました。かいぼりをする前には見られなかった光景です。

この大切な水草を保全するために、今年度かいぼり隊では池に入って水草の目視調査を手伝ったり、池の浅場の整備作業をしたり、水槽での埋土種子発芽調査に協力しています。今回はこれらの活動の様子を紹介します。

◆5月:水草の目視調査に初挑戦。箱メガネで池底を観察し、水草の種類や被度を記録しました。


◆7月:お茶の水池の浅場で芽生えの観察。浅場の土を掘り返し、埋土種子の発芽を促しました。
高温等の影響で池水が濁ってしまい、箱メガネでの水中観察は少し難しかったです。
スコップで浅場の土をくまなく掘り返しました。多様な水辺づくりのために浅場の植生復元は重要です!

◆ 8月:西部公園緑地事務所で、池底から採取した埋土種子の発芽調査と保護植物の植え替えのお手伝いをしました。
トロ舟で管理している埋土種子の発芽状況をチェック。ちなみに、この土壌採取もかいぼり隊がお手伝いしました。
池から採取した水草を保護し、系統保存しています。

◆10月:水草の目視調査を再開。9月から池の透明度が回復し、再び池底まで見通せるようになりました。班ごとに箱メガネや筒メガネを使って池底を観察し、見つけた植物の種類と被度を記録しました。
5ヶ月ぶりの目視調査再開。今回から筒メガネを導入。池底を間近に観察できるようになりました。でも、操作に慣れるまで取り扱いが少々難しいです。

お問い合わせ

建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192
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