井の頭池だより29 5月

2017年5月31日(水)

今年もすくすく!カイツブリのヒナたち

今年も水鳥のカイツブリが池の各所で順調に子育てを進めています。
昨年より多い6つがいが見られ、これまでに24羽のヒナが誕生しました(6月30日現在)。
まだ抱卵中のつがいや2回目の子育てに励む場合もあるため、さらに多くのヒナが生まれるかもしれません。
水面に倒れた枝などに落ち葉や水草を積み重ねて浮巣を作ります。今年はサクラの時期から巣作りが始まっていました。
抱卵中。卵が孵るまでは22日前後
孵ってすぐは、親鳥の背中が特等席

かいぼり後に個体数が爆発的に増えている在来魚・エビ類がヒナたちの主な食事メニューです。
昨年に比べると、スジエビなどのエビ類を頻繁にあげているようです。
在来魚のモツゴやトウヨシノボリを給餌する様子も見られます。
小型のエビはヒナのエサに最適です。
そろそろ親離れの時期が近づくヒナたちも。

たくさんのつがいが子育てに励んでいて喜ばしい限りなのですが、困ったことも起きています。
営巣場所が十分でないため、ボートが頻繁に行き交うすぐそばに営巣しているのです。
気づかずに巣に接近・激突しそうになる人や、可愛さに惹かれて近づいてしまう事態が多発しています。
カイツブリ(赤丸)に近づくボート(写真は2015年に撮影)
遠くから温かく見守って、カイツブリの子育てを応援しましょう!
今年は何羽のヒナが無事に育つのか、楽しみですね。

2017年5月9日(火)

100歳記念ウィーク終了。ご来場ありがとうございました!

5月1日に井の頭恩賜公園開園100周年記念式典が行われ、1日から7日まで開園100周年をお祝いする「100歳記念ウィーク」イベントが西園競技場で開催されました。期間中はかいぼり隊の皆さんが、井の頭池の生きものや、かいぼりを紹介する<井の頭かいぼり隊ブース>を出展しました。このほか、かいぼり隊の捕獲作業をお手伝いする人気企画<チョコッとかいぼり隊>の実施や、イノカシラフラスコモを観察する<水上観察会>も開催しました。

お天気にも恵まれ、西園イベント会場には延べ5万人が来場しました。会場では日替わりのステージイベントが行われたり、たくさんのブース出展で連日大賑わいでした。今回はかいぼり隊ブースを中心に会場の様子等をご報告します。

◆井の頭恩賜公園開園100周年記念式典
5/1は野外特設ステージにおいて記念式典が開催されました。地域の方々や関係者等約200名の招待者と小池百合子東京都知事、邑上守正武蔵野市長、清原慶子三鷹市長らが列席し、かいぼり隊メンバーも招待されました。そして、冒頭の主催者挨拶として小池知事からは、かいぼりの成果やイノカシラフラスコモの復活、都民協働の広がりについて喜びと感謝が語られました。
式典の最後には武蔵野市と三鷹市の小学生らによる「100年宣言」が行われました。厳かな雰囲気ではありましたが、地域の宝物である井の頭恩賜公園の100周年にふさわしい心温まる式典でした。

◆にぎわう<井の頭かいぼり隊ブース>
 
井の頭池の生きものを水槽で展示したり、平成25年度と27年度に行われたかいぼりの様子を写真パネルで紹介しました。また、平成27年度のかいぼり後に復活した絶滅危惧種イノカシラフラスコモの実物も展示しました。
ブーステントの中央に大きな水槽を置き、イノカシラフラスコモ、モツゴ、スジエビ、ナマズ等の在来種を展示しました。かいぼりでよみがえった井の頭池の水中の様子を再現しました。

ブースに展示したパネルや生きものの解説は、かいぼり隊メンバーが担当しました。来場者の中には、実際にかいぼりを見に行ったよという方や捕獲作業ボランティアや池底ツアーに参加したという方も来ていて、かいぼり隊と当時の様子を振り返って盛り上がる場面もありました。
かいぼり隊製作のカイツブリくんと共演する、ひゃくさいくん&うえのん
◆新企画!よみがえった井の頭池「水上観察会」

100歳記念ウィーク期間にかいぼり隊のサポートによって2つの企画を実施しました。一つ目は、かいぼり隊がいつも使っているフローターに乗って水上に出て、かいぼり後によみがえった井の頭池の中を観察、体感してもらおうという新企画です。中学生以上を対象に各回15名の参加者を募集したところ、平日を除くすべての日で定員になり、かいぼり隊と同じような熱い井の頭池ファンが集まりました。
晴天にも恵まれ、箱メガネで池底をのぞくと、イノカシラフラスコモが良く見えました。
弁天橋で観察会参加者と来園者が交流

慣れないフローターに少し苦戦している人もいましたが、めったに見られない水上からの風景や水中の様子を存分に堪能していました。
「実際にイノカシラフラスコモが生えている様子を見られてとても感動しました!」、「かいぼりの効果を実感できました!ますます井の頭池に愛着が湧きました!」など、自然再生が進む井の頭池に感嘆する声が聴かれました。
参加者とかいぼり隊で記念撮影!全員フローターに乗っています。
◆大好評!ワナ上げ体験イベント「チョコッとかいぼり隊」再開

100歳記念ウィーク期間の2つめの企画は、昨年の公園イベントで好評だったワナ上げ体験イベント「チョコッとかいぼり隊」を再び実施しました。今回は5/2~7日まで毎日開催しました。
5/2以外は連日大盛況で、日によっては受付開始前に長い行列ができてしまいました。参加できなかった皆さま、申し訳ありませんでした。
かいぼり隊のお手伝いをするぞ!オー!
かいぼり隊と協力してワナを引き上げよう!

班ごとに分かれて、ボート池に仕掛けているアメリカザリガニ用の捕獲ワナを引き上げました。
ワナを引き上げたら、中身を確認します。どんな生きものが捕れたかな?
何が捕れるかは、ワナを引き上げてみてのお楽しみ。
かいぼり隊が池の生きものことやかいぼり後の状況について解説
この1週間は、たくさんの人に自然再生の様子をお伝えできたと同時に、井の頭池の自然に対する注目度の高さを実感しました。開園100周年の今年度は、モニタリング調査やアメリカザリガニ防除、ならびに冬のかいぼり29に向けて、かいぼり隊は益々パワーアップして活動していきたいと思います。
 

お問い合わせ

建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192
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