井の頭池だよりR6 8月

2024年8月20日(火) 水上で奮闘!コカナダモやアオミドロ類の除去


井の頭かいぼり隊は毎週アメリカザリガニ防除のためのワナ回収を行っていますが、作業後には池の環境をよくするための活動を行うこともあります。

2017年度までに行われた3回のかいぼりによって、井の頭池ではイノカシラフラスコモやツツイトモなどの希少な在来水草が復活しました。ところが、2019年以降は外来水草のコカナダモが徐々に生育域を拡大して池の広範囲に拡がり、在来水草の生育を圧迫するようになりました。
今年はツツイトモが大繁茂しましたが、春からコカナダモが池底に拡がり夏になるにつれて伸長して水面からコカナダモ群落が見えるようになってきました。
そこで、コカナダモがこれ以上拡がらないよう、アメリカザリガニワナ回収後にコカナダモの回収作業を行っています。先端に熊手がついた長い棒で池底から生えているコカナダモを根こそぎ掻き取ります。コカナダモは切れ藻から増殖するため、漂っている切れ藻はタモ網で慎重にすくい取っています。
漂っている切れ藻を池底から根こそぎ掻き取る様子
池底から根こそぎ掻き取ります
アメリカザリガニワナ回収作業後に、コカナダモを取り除く様子
アメリカザリガニワナ回収作業後に がんばって取り除いています!
回収したコカナダモと、根こそぎ掻き取るための熊手付き棒の写真
回収したコカナダモと 根こそぎ掻き取るための熊手付き棒 手作りです

コカナダモの生長スピードが速く、池全体でコカナダモ群落が見えるようになってきましたが、池の各所でコカナダモを取り除く作業を粘り強く継続していきます。

コカナダモとは別に、4月頃から初夏にかけて、井の頭池の水中には緑色のほわほわした藻が発生します。これは、アオミドロなどの糸状藻類と呼ばれる緑藻です。池の透明度が高く、水中まで日光が届くときによく発生します。
アオミドロ類は水中の水草や構造物に付着して、大きな集合体に生長し、やがて水面を浮遊して漂います。大量に発生すると池の景観を損ねるほか、腐敗して悪臭を放つなどの影響が出てきます。
そこで、腐敗したアオミドロ類が吹き溜まった場所で、タモ網などを使って取り除いています。
吹き溜まったアオミドロ類をすくう様子
吹き溜まったアオミドロ類をすくっています 厚く堆積しており、思った以上に大量でした
アオミドロ類をリヤカーで運搬する様子
リヤカーで運搬 水を含んでとても重いです

アオミドロ類は次々に発生し吹き溜まりに流れ着くので、毎週作業しているのになかなか取りきれません。池の透明度が下がる夏以降、アオミドロ類は少なくなってくるので、それまでコツコツと続けています。
作業している井の頭かいぼり隊を見かけたら、ぜひ応援してください!


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建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0364
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