井の頭池だより31 2月

2020年2月16日(日) ちょこっとかいぼり隊で泥水防止!


井の頭池の水辺再生のために活動している井の頭かいぼり隊と一緒に保全作業を体験するイベント「池のためにひと仕事! ちょこっとかいぼり隊」を開催しました。
今回の活動では、池へ流れ込む泥水対策に挑戦しました。雨水と共に池へ流れ込む泥や落ち葉は、池水を濁らせて水草を弱らせたり、池底に堆積して底質を悪化させてしまいます。泥や落ち葉の流入を抑えるために「しがら柵づくり」と「浸透地の泥上げ」を行いました。
 
気持ちよく晴れたイベントの当日、親子連れを中心に24名の参加者が集まりました。水辺再生の取組や作業手順について説明し、かいぼり隊と東京都職員と一緒に作業に取りかかりました。作業場所は、池畔のブランコや滑り台がある辺り。この付近では周辺から流れてくる泥水対策として、しがら柵と浸透地を整備しています。
園内作業で発生した剪定枝を利用したしがら柵づくりでは、親子で協力して長い枝を編み込む姿が見られました。
 
けっこう力のいる作業です

「遊びに来たときに見かけた枝積みに、大事な役割があったんですね」と話す参加者もいました。
子どもに大人気だったのは浸透地の泥上げ。流れ込んだ土で浅くなった分を掻き出しました。掘った土をソリで運び、表土が流失している斜面林に敷きならしました。掘るのも運ぶのも、我も我もとやりたがり、作業がどんどん進みました。
 
この窪地に泥水を流し込んで浸透させます。

こうした取組に参加しながら理解を深めていただき、かいぼりをきっかけによくなってきた井の頭池を一緒に見守ってくれる方が増えることを願っています。
 
おもしろかった!と笑顔の参加者たち

2020年2月13日(木) 池畔の整備作業


お茶の水池や弁天池の一画に、かいぼりのときに造成された浅場があります。井の頭池は池畔の大部分が垂直護岸になっていて水深が深いので、ガマやカヤツリグサ科の植物が生育できる浅場は貴重です。浅場には、夏はさまざまなトンボが、秋から冬にはカモ類やオオバンなどの水鳥がやってきます。
 
こうした浅場の環境を良好に保っていくための手入れは、井の頭かいぼり隊の大切な活動のひとつになっています。植物が休眠していて土を動かしやすい冬は作業の適期です。春の芽生えを前に、冬期の整備作業が行われました。
 
お茶の水池下流部の浅場では、水際をなだらかにする作業を行いました。水際にある段をクワやシャベルでなだらかにし、水に浸る範囲を広く整備しました。
 
汗ばむ作業です!

お茶の水池の葦島では、乾いた部分を一部掘り下げ、水に浸るようにしました。また、掘った土を利用して水がひたひたの湿地を拡げました。
木杭護岸の上に生えている木は、強風などで倒れて木杭を損壊しないように取り除きました。浅場に日差しが届くようになったので湿生植物の芽生えも期待できそうです。
 
掘り返した土をソリで運搬

作業を終えたばかりの場所は、一見、荒れているような印象を受けますが、春には湿生植物が芽生えます。また、こうした泥地はカモ類やバン、オオバンのよい採食場所にもなります。単独、あるいは数羽でやって来ては、植物のタネや根などを食べています。
 
採食に来たマガモ夫婦
草をついばむバン
葦島のヨシや杭はカワセミのお気に入り

浅場は園路や橋からよく見える位置にあります。どんな野鳥が来ているか、観察してみてはいかがでしょうか。
 

お問い合わせ

建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192
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