井の頭池だよりR5 7月

2023年7月31日(月) 様々なトンボが見られる井の頭池


井の頭池では、初夏から秋にかけて様々なトンボが飛んでいるのを見られます。
かいぼり後にヒメガマなどの抽水植物群落が拡がったことで、チョウトンボが見られるようになりました。虹色にきらめく黒い羽がとても美しい、チョウのようにひらひらと舞うトンボです。これまでは、近隣の生息地から時々飛来するのが確認されるだけでしたが、2020年以降に確認数が増えて産卵も確認されており、現在では七井橋や狛江橋から普通に見られるようになりました。
 
チョウトンボ

晴れた日には、オオヤマトンボやギンヤンマのような大型のトンボが池の上を行ったり来たりパトロールしていたり、枝や杭にウチワヤンマがとまるなど、あちこちでトンボの姿を見られます。
 
ガマにとまるコフキトンボ(右は帯型のメス) チョウトンボ同様、抽水植物群落拡大につれて数が増加

かいぼり後、ヒメガマやガマなどの抽水植物群落が拡がり、ツツイトモなどの沈水タイプの水草が生育するようになった井の頭池では、トンボの種数が2017年の17種類から2022年の26種類に増えました。トンボが増えた原因は、捕食者であった外来魚を駆除したことだけでなく、かいぼりをきっかけに生息環境が整ってきたことなどがあります。
 
ムスジイトトンボ イトトンボ類は、沈水植物や浮葉植物が増えると個体数が増加する

かいぼりを機に、様々な生きものの生息地となる浅場(水がひたひたな湿地環境)を整備しました。浅場の手入れを継続することによってサジオモダカやサンカクイ、ジョウロウスゲなど希少な湿生植物が生育し、シオカラトンボやオオシオカラトンボなどが産卵するようになりました。
 
シオカラトンボ 春の浅場で産卵を確認

夏はトンボの季節。暑い日々が続きますが熱中症対策を万全に、双眼鏡を持ってトンボ探しをしてみませんか。


 

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建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192
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