井の頭池だよりR5 1月

2023年1月7日(土) 井の頭池の冬鳥


井の頭池に、今年も冬鳥がやって来ています。中でも数が多くよく目にすることができるのはカモの仲間です。ここで見られるカモたちは、カルガモ以外はすべて冬鳥です。夏はシベリアなどで繁殖し、冬になると越冬のために南下してきます。昨冬はカモ類の飛来数が特に多く、井の頭かいぼり隊が行った水鳥調査では、2021年11月から翌3月にかけて毎月200羽以上を記録しました。今冬は昨冬ほどの多さでは無いものの、概ね100羽以上のカモが滞在しています。
 
池に浮かぶカモの群れ(キンクロハジロ、ホシハジロ) [提供:井の頭かいぼり隊]

井の頭池で見られるカモの中でも数が多く目に付きやすいのはカルガモ、キンクロハジロ、ヒドリガモです。カルガモは留鳥ではありますが、冬になると数が増えます。井の頭池では池のあちらこちらで見ることができますが、特に浅場で採餌しているときや護岸などで休息をしているときが観察チャンスです。
 
園路を歩いていることもあります!驚かさないよう見守ってください

キンクロハジロは潜水して食べものを探すため、開けた水面で見ることができます。同じく潜水採餌をするホシハジロと混ざった群れになっていることもあります。日中は水面でじっと休んでいることも多いですが、警戒を怠らず頻繁に目を開ける様子を観察できます。
 
キンクロハジロ 白黒の体に黄色い眼で判別しやすいです
ホシハジロは赤茶色の頭に赤い眼

ヒドリガモは、ここ数年で飛来数が多くなりました。水中に頭を入れて水草などを食べています。オスは額がクリーム色で、メスは全体的に濃い褐色をしています。
 
ころんとした頭に短めのくちばし ピューンという鳴き声も特徴的です (撮影:2021年12月)

ほか、滞在数は少な目ですが、オナガガモ、ハシビロガモ、マガモ、コガモなどがよく見られます。12月以降はヨシガモのメスが1羽滞在しています。茶色く落ち着いた色合いで、他のカモたちに混ざって泳いでいることが多いため見つけるのは難易度が高めです。じっくり探してみてください。
 
ヨシガモのメス オスの頭部は光沢のある緑色をしています

カモの仲間以外では、オオバンやキセキレイも冬に見られる鳥です。オオバンは潜水していたり浅場に上陸していたりと様々な行動が観察できます。キセキレイは小さいですが、チチンチチンという澄んだ鳴き声や波打つような飛び方が目立ちます。
 
真っ黒な体に白い額が目立つオオバン
セキレイの仲間は水辺の杭の上や浅場で採餌をしています (撮影:2021年12月)

ぜひ双眼鏡を片手に、井の頭池で過ごす冬鳥たちの姿をお楽しみください。


 

お問い合わせ

建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192
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