印刷する

井の頭池だよりR4 10月

2022年10月12日(水) 地道なコカナダモ対策


井の頭池では、かいぼりの効果によりイノカシラフラスコモやツツイトモといった希少な在来水草が再生し、話題を呼びました。しかし、2019年からは外来水草のコカナダモの分布が広がり、今年は池全体をコカナダモが覆い尽くすとういう状況になってしまいました。コカナダモは日本では雄株のみが定着しており、種子散布ではなく、切れ藻から根を伸ばして増殖します。
 
水面に浮かんでいるのは、全てコカナダモの切れ藻

井の頭かいぼり隊は、これ以上のコカナダモの増殖を防ぐべく、夏から秋にかけて切れ藻の回収作業を行いました。曳網を使ってコカナダモを岸辺に寄せ集めて、陸上に運び出します。一度や二度の作業で取り切れる量ではないため、毎週のザリガニ防除活動の後に地道な除去作業を続けました。切れ藻の発生が少なくなる時期になったため、今年の除去作業は10月上旬で一区切りとなりましたが、池からコカナダモがなくなった訳ではありません。
 
曳網で切れ藻を一網打尽
水気を切りながら捨て場へと運びます                               一度の曳網でリヤカー15杯分の切れ藻を回収したこともあります

今年はかいぼり隊や都職員だけではなく、東京吉祥寺ライオンズクラブの皆さんと協働でコカナダモ駆除を行う機会も設けました。ライオンズクラブは以前から井の頭池の自然再生に関心を寄せて活動しており、コカナダモ駆除作業にも大勢が参加しました。来園者からコカナダモに関する質問を受ける事も多く、地域団体や一般の来園者にとってもコカナダモの蔓延している状況が関心の高いものになっていることがわかります。喫緊の課題であるコカナダモ対策についてより多くの方に理解を深めていただけるよう、新たに解説ツールなどを作成しながら普及啓発に取り組んでいます。
 
現在の井の頭池はCの状況 目指すべきはAの姿であることを視覚的に実感できるよう作成しました


 

お問い合わせ

建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192
ページトップへ戻る