井の頭池だよりR5 9月
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2023年9月8日(金) 池に流入する泥水を止める!
井の頭池は、開園100周年である2017年度までに3回のかいぼりを行いました。その結果、水質が改善されて池底まで見通せるほどの透明度を取り戻し、水中には水草の群生が見られるようになっていました。
しかし池の透明度を改善するには、かいぼりだけでは解決できない問題があります。大雨が降るごとに池の周囲から流れ込む泥水です。井の頭池で大雨が降ると、踏圧で裸地化した表土などが削られて雨や落ち葉と一緒に池に流れ込んできます。
流入した泥水の色がくっきりと見える (2018年9月)
池に流れ込んだ泥水は水を濁らせるだけでなく、水中の水草の上に積もって水草を枯らせてしまいます。これを防ぐため、3つの対策を行っています。
- 地中へしみこむ!浸透溝、浸透池作戦
泥水の流路に溝や窪地を掘り、泥は堆積させて雨水だけを地中に浸透させます。
狙い通り泥水がたまりました。雨水は浸透し、泥が残ります。
- 泥や落ち葉をストップ!しがら柵作戦
公園内の剪定などで発生した枝を再利用し、しがら柵と呼ばれる柵を編んでいます。 雨水と一緒に流れてくる落ち葉や泥を柵で受け止め、雨水だけを池に流します。
- 植物の根を緑のダムに!斜面緑化作戦
裸地化していた斜面に土留めを設置し、流出した表土の代わりに園内発生土を充填します。 植生保護にもなり、下草が生えてきます。
これらの対策はやって終わりではなく、井の頭かいぼり隊による水辺の保全作業や、東京都職員と地域団体との協働作業として、定期的なメンテナンスを行っています。
浸透溝や浸透地に溜まった泥などの堆積物を掘り出したり、落ち葉がたまったり枝が少なくなったしがら柵を補修するなどして、機能を回復させています。
梅雨や秋の長雨シーズンの雨の日には、これらの泥水対策にもご注目ください!
お問い合わせ
建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192
記事ID:017-001-20240820-006527