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イキモノのイキな話78

上:アイゾメヤドクガエル 下:背中のまだら模様


熱帯雨林の宝石 ヤドクガエル

恩賜上野動物園 は虫類館飼育展示係 菅谷杏

 上野動物園の両生爬虫類館では、2022年8月2日に外国産両生類コーナーがリニューアルオープンしました。

 その中から今回ご紹介するのは、アイゾメヤドクガエルです。この種は生息地によってさまざまな体色のものがいますが、当園で展示しているのは青をベースに黒いまだら模様を持つ「コバルト型」と呼ばれるものです。

 ヤドクガエルの多くは派手な体色を持ちますが、これは「警告色」と呼ばれ、「自分には毒があり、食べると危険である」と周囲にアピールすることにより、外敵から身を守る効果があると考えられています。実際に野生のアイゾメヤドクガエルは皮膚に強力な毒を持ちますが、これはエサとしているアリやダニなどから得て体に蓄えたものです。そのため、コオロギなどを与えている飼育下のカエルは毒を持ちません。

 野生のアイゾメヤドクガエルは、スリナムなど南アメリカの密林に生息しています。彼らのすむ場所は樹木が生い茂り、年間を通して暑すぎず湿度の高い、そして時にはスコールが降り注ぐ環境です。そこで展示場では、ミスト装置を1日に4回稼働させることで生息地の環境により近付けるようにしており、現在では産卵も見られるようになりました。また、展示しているものも当園で繁殖したカエルたちです。

 「熱帯雨林の宝石」と呼ばれるその美しい姿を、ぜひ見にいらしてください。



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