『僕のおうちは巻貝の殻〜ホンヤドカリ〜』
葛西臨海水族園 高浜由美子
水族園の「しおだまり」の水槽が、この春新しくなりました。広くなったスペースで、海辺の生き物を探したり触ったり、磯遊びの体験を楽しめます。
左から5番目の水槽をそっと覗いてみましょう。岩の上を、まめまめしく動きまわる巻貝がいます。よく見ると、殻の下からハサミや脚がはみ出しており、どうも貝ではなさそうです。この生き物の正体は、ホンヤドカリです。
ホンヤドカリは、からだ全体は緑褐色をしています。脚の先は白く、まるで靴下を履いているようです。ハサミは右側の方が大きく、種類の特徴になっています。
貝殻から外に出ている頭や脚の部分は、エビやカニと同じように、硬い甲羅でおおわれています。一方、貝の中に隠れているお腹の部分は、柔らかいつくりになっています。この柔らかいお腹を守るのに、丈夫な貝殻が役立っているのですね。
ヤドカリのお腹がどんな形をしているか、気になりませんか?ガイドの時間には、中の様子がわかる特別な殻に入ったヤドカリもお見せできます。スタッフに気軽に声をおかけ下さい。
透明な殻に入ったヤドカリ
(写真はイシダタミヤドカリ)
貝だと思ったらヤドカリでした。
(ホンヤドカリ)