東京のまちづくり ナンバー129
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イキモノのイキな話78

左:卵を守るウィーディシードラゴンのオス、右:成長した仔魚(撮影日:2020年2月24日)

ウィーディシードラゴンが繁殖しました!

葛西臨海水族園 飼育展示係 木船崇司

 ウィーディシードラゴンはオーストラリア南部とタスマニア島の周辺に生息するヨウジウオの仲間で、世界中の水族館が保全・繁殖に取り組んでいる大変希少な魚です。繁殖期にはメスがオスの尾に産卵し、オスはそのまま孵化するまで体につけた卵を守る習性があります。

 葛西臨海水族園では1993年に産卵・孵化に成功し、2ヵ月間育成したことがあります。その後、展示していない時期もありましたが、繁殖をめざして専用の水槽で飼育すること4年。とうとう2019年5月31日にオスが尾にたくさんの卵をつけたのです! さらにもう1尾のオスも6月7日に卵をつけました!

 産卵から待つこと約50日、オスから孵化が始まりました。オスが体を一生懸命震わせてようやく1尾というように、1尾ずつゆっくり生まれていくのが観察されました。孵化したての仔魚は全長約3cmもあり、その大きさに驚きました。仔魚の育成は、適した環境を整えるのが難しく試行錯誤の連続でしたが、2020年2月現在7尾を育てることができました。

 「オーストラリア西部」水槽で展示をしており、今では20cmほどに成長しました。国内で繁殖に成功し展示を行ったのは、これが初めてです。



〜動物園の"かお"〜

多摩動物公園
レッサーパンダ

カイとカケル

2020年2月に市川市動植物園から多摩動物公園にやって来たレッサーパンダの「ヒマワリ」(メス)です。ぜひ会いに来てください