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環状第2号線 隅田川橋りょう(仮称)の大ブロック架設を実施

平成26年5月29日

環状第2号線 隅田川橋りょう(仮称)の桁架設が完了

 第五建設事務所は、東京都心と臨海部を結ぶ環状第2号線のうち、隅田川を渡河する箇所に隅田川橋りょう(仮称)を建設中です。
 平成22年度から基礎工事に着手し、平成25年度末までに橋脚、橋台などの下部工が完成しました。
 今回3分割された上部工の桁を大型フローティングクレーンを使用し架設しました。
 まず、4月21日に築地側の側径間を、次に4月23日に勝どき側の側径間を、最後に約120mの中央径間を5月8日に架設し、無事接続しました。

環状第2号線 隅田川橋りょう(仮称)

築地側と勝どき側の側径間は四国で製作

 築地側と勝どき側の側径間は、香川県多度津にある川田工業(株)の工場で製作されました。多度津は本四連絡道路3ルートの中央ルートである児島坂出ルートの西側にあります。平成23年12月から製作を始め、平成26年4月11日に完成したものを14,500tの台船に載せ工場を出航しました。その後、太平洋を順調に航行し、4日後の15日には東京湾の船橋食品ふ頭に到着しました。

  • 多度津での積込状況
  • 豊洲ふ頭での吊上げ

 桁架設の前日には豊洲ふ頭に移動し、翌日の架設のための準備を行い、当日の早朝6時30分ごろ豊洲ふ頭を出航し、8時ごろには架設地点の隅田川に入域しました。桁の重量は約1,200tにもなるため、架設には3,000tまで吊れる大型起重機船を使用し、桁を少しずつ降下移動させ、13時20分ごろには築地側の橋脚及び橋台の上に無事架設することが出来ました。
勝どき側も同様に22日に架設準備を行い、23日に架設を行いました。

中央径間は大阪と名古屋で製作し、横浜で組立

 中央径間は側径間と同じく平成23年12月から、大阪府堺市と愛知県知多市の(株)IHIインフラシステムの工場で製作されました。各パーツは完成次第台船に載せ太平洋を航行し、横浜市の(株)IHIインフラシステムの工場で組立ました。中央径間はすべてを組立てると3,000tを越えてしまうため、床組とよばれる車道部分のパーツを一部除いて組み立て、約2,600tの大ブロックで架設を行いました。

  • 横浜での地組状況
  • 横浜より運搬
  • 架設状況
  • 架設完了
豊洲ふ頭より隅田川架設地点まで運搬

 台船に載せられた中央径間は、横浜の工場を5月5日に出航し、架設前日の5月7日に豊洲ふ頭沖に到着し、架設準備を行いました。そして、5月8日6時に豊洲ふ頭を出航し6時30分ごろ隅田川に入域しました。その後、アーチ状の桁を除々に降下させ、11時45分ごろには左右の側径間と連結させることが出来ました。

架設工法と実施時期の選定

 隅田川は水上バスや遊覧船、小型タンカーなど多数の船舶が航行しており工事に伴う水域利用者への影響を最小限にする必要がありました。このため3,000t級の大型起重機船を利用し通航止めによる水域利用者の影響が最小限となる一括架設方式を採用しました。日本にはさらに大きな起重機船もありますが、レインボーブリッジを通過できる最大の起重機船を使用しました。
 架設実施日は、通航止めにより作業を行うため水域利用者との事前調整が必要です。また、作業精度を確保するため極力潮位差が少ない小潮の時期に行う必要があります。
 まず、観光船など水域利用者からは桜の開花時期やゴールデンウィークなどの休日を除いて作業を行ってほしいとの要望が出され、それを除いた小潮の日を選定すると、4月21日から23日と5月7日(荒天により1日延期し8日に実施)となりました。

架設工法と実施時期

事業スケジュール

  • 平成15年度 橋梁形式検討、設計開始
  • 平成22年度 基礎工事着手
  • 平成23年度 下部工事着手、桁製作作業開始
  • 平成26年度 桁架設、上部工仕上げ
  • 平成27年度 完成予定
  • ケーソン基礎運搬状況
  • レインボーブリッジを通過
  • ケーソン設置に伴う事前しゅんせつ
  • 橋脚施工状況
  • 橋台施工状況
  • 橋脚完成
  • 大型起重機船作業のためのしゅんせつ
  • しゅんせつ状況

橋名について

 隅田川橋りょう(仮称)の正式名称を中央区で公募し、現在選定を行っています。平成26年夏頃には決定する予定ですので、決まりましたら、お知らせします。
 架設にあたりまして、水域利用者をはじめ多くの関係者の方々にご協力いただきました。こころより感謝いたします。今後とも東京都の事業にご理解とご協力をお願いいたします。

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