平成26年10月6日(台風18号)の概要


[ 気 象 概 要 ]

 台風18号は、9月29日15時にトラック諸島近海で発生し、10月2日にはフィリピンの東海上で大型で非常に強い台風となった。台風は発達しながら日本の南海上を北上し、南大東島の近海を通って、10月5日に九州の南海上に到達した。その後、台風は進路を東寄りに変え、大型で強い勢力を維持したまま潮岬の南を通って、6日午前8時頃に静岡県浜松市付近に上陸した。上陸後、台風は速度を速めながら東海地方及び関東地方を北東に進み、6日21時に日本の東海上で温帯低気圧に変った。
 東日本太平洋側では台風と本州付近に停滞していた前線の影響で大雨となった。東京・伊豆諸島では記録的な大雨となり、10月6日11時40分までの間に三宅村で321.55mmを記録した。
 この台風の影響で全国各地に土砂崩れや浸水害などが発生し、神奈川県や千葉県および茨城県で死者5名、行方不明者2名となった。

 東京都下には、以下のような警報・注意報が発表された。

10月5日 17:57 大雨注意報(23区西部・東部、多摩北部・西部・南部) 発表
洪水注意報(23区西部・東部、多摩北部・西部・南部) 発表
10月5日 21:25 大雨警報(23区西部・東部、多摩北部・西部・南部) 発表
洪水警報(23区西部・東部、多摩北部・西部・南部) 発表
10月5日 11:51 洪水警報(多摩北部・西部・南部) 解除
10月5日 12:17 大雨警報(23区西部、多摩北部・南部) 解除
洪水警報(23区西部) 解除
10月5日 13:32 大雨警報(23区東部、多摩西部) 解除
洪水警報(23区東部) 解除
大雨注意報(多摩南部) 解除
洪水注意報(多摩北部・南部) 解除
10月5日 18:50 大雨注意報(23区西部・東部、多摩北部) 解除
洪水注意報(多摩西部) 解除
10月5日 23:49 大雨注意報(多摩西部) 解除
洪水注意報(23区西部・東部) 解除


[ 降 雨 概 要 ]

 10月4日から6日にかけて東日本太平洋側を中心に各地で総降水量400mm以上を観測した。総降水量は静岡県伊豆市天城山で489.0mm、山梨県中巨摩郡南部町南部で419.5mmを記録し、関東地方や東海地方にある統計期間が10年以上の観測地点のうち9地点で、最大24時間降水量が観測史上1位の値を記録した。
 東京都下では、前線の影響により10月5日未明から雨が降り始め、台風の接近・通過に伴い10月6日にかけて大雨となった。10月4日0時から6日24時までの総降水量は、伊豆諸島の三宅島で358.0mm、世田谷で313.0mm、府中では267.5mmを観測し、各地で200mmを超えた。
 総雨量の最大値は町田市の町田観測所で記録した159mmであった。
 60分最大雨量では、大田区の内川観測所で41mm、町田市の鶴間観測所で40mmを記録した。
 10分最大雨量では、大田区の内川観測所で16mm、品川区の品川観測所と港区のの高浜観測所で14mmを記録した。