井の頭池だよりR5 12月

2023年12月28日(木) カワウの子育て


カワウは大型の水鳥です。真っ黒い鳥で、カラスとよく間違えられます。井の頭池では七井橋の近くの杭に翼を広げてとまっていることが多く、潜水している姿も観察できます。
 
エメラルド色の目はドキッとする美しさです
繁殖期は、顔の周りに白髪のような羽が目立ちます

かいぼり後の井の頭池では在来魚が回復したことで、魚食性のカワウが多く飛来するようになりました。かいぼり後しばらくは、春から夏に数羽が見られ、秋から冬は10羽前後に増えるという季節パターンがありました。
 
ギンブナの大群が浅瀬に集まっていました (2022年10月)

2020年にカワウが井の頭池で初めて繁殖し、その後は毎年子育てしています。繁殖シーズンは秋から春、寒い季節も子育てをしている様子を観察できます。
都市公園で、子育てしている大型の水鳥が間近に見られる場所はなかなかなく、井の頭池の自然の豊かさが、このことからもわかります。
カワウが巣をかけた木は、井の頭池を横切る七井橋のたもとにあります。樹上から園路にフンが落ちてくるので、フンよけのテントが設置されています。
 
カワウフンよけのテント テントの右側に見えるラクウショウ2本で営巣しています

実は、営巣木の下ではカワウの落とし物がたくさん見つかります。頭上に気をつけながら探してみると、カワウの食物事情が垣間見られておもしろいです。
 
カワウの落とし物探し
立派なギンブナ
オイカワの干物とアメリカザリガニ

秋から春にかけては、カワウの繁殖期です。この秋からも造巣や抱卵が始まっており、11月下旬には今までで一番早いふ化を確認しました。営巣木の上から聞こえるヒナの声は「ピューイピューイ!」とよく響きます。大きくなるにつれ力強い声になり、12月中旬には早くも3羽が巣立ち間近でした。
 
巣立ち間近のヒナたち

まだまだ抱卵しているつがいがいます。どうぞ温かく見守ってください。


 

お問い合わせ

建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192
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